総合的な学習の趣旨
| 第3 総合的な学習の時間の取扱い | |
| 1 | 総合的な学習の時間においては、各学校は、地域や学校、児童の実態等に応じて、横断的・総合的な学習や児童の興味・関心等に基づく学習など創意工夫を生かした教育活動を行うものとする。 |
1 教科学習と総合的な学習の関係
| (1) | これまでの教育課程は、各教科・道徳・特別活動の三つの領域で構成されていた。総合的な学習は新しい領域ではなく、新しい時間である。 |
| (2) | 教科学習は、学問・科学・芸術など、それぞれの分野の知識や経験の組織のしかたに対応してカリキュラムを構成し、学習活動を展開する。教科間のつながりはなく、教科の目標が中心である。指導する場合も、固有の免許が必要である。 |
| (3) | 総合的な学習は、社会や人間の生き方についての現実的な課題を主題にしてカリキュラムを構成し、学習活動を展開する。総合的な学習の目標はなく、学校が主体的に設定する。全教職員が協力して指導に当たり、免許教科の有無を問わない。 |
| (4) | 教科学習と総合的な学習は、全く別々の学習ではなく、相互補完的、関連的に進めることが大切である。教科の学習においては、基礎・基本の確実な定着がないと総合的な学習も深まりがないものとなる。 |
| (5) | 教科学習は、もっと総合的な学習の発想や方法を積極的に取り入れていく工夫が求められるし、総合的な学習は、教科学習の内容や経験をしっかりと組み込んでいく工夫が求められる。 |
2 総合的な学習のいろいろなタイプ
| (1) | 教科等総合学習 | 教科内の単元の枠を超えたような学習。しかし教科の内容を超えているものではない。内容が優先しているので、教科の目標が存在する。 |
| (2) | 合科的総合学習 | 複数の教科で取り組む内容を学習する。例えば、数学と理科・国語と社会・数学と美術などの授業が提案されている。この場合、年間計画に位置づけ教科の連携を図ることになる。 |
| (3) | テーマ総合学習 | テーマをもとに児童生徒が学習を進めるもの。学校の実態が優先すれば、教師から与えられる場合もある。内容は子どもの実態に即したものとすることができる。 |
| (4) | 興味関心総合学習 | 子どもの興味と関心に基づく学習内容を設定する。(1)と(2)は「はじめに内容あり」となるが、(3)と(4)は「はじめに子どもあり」「はじめに方法あり」となる。 |
3 横断的な学習
各教科、道徳、特別活動を縦糸とし、それらに横糸を通して横断し、関係づけていく編成法である。横糸として考えられる視点としては、学習のねらい・学習のテーマ・活動・学習方法や知識・体験などの前提や話題等がある。
| 関連づける方法 | |
| (1) | 一つのテーマを設定することによって、教科、領域を関連づける。 |
| (2) | 学習のねらいは別々であるが、一連の活動によって関連づける。 |
| (3) | 学習のねらいを教科、領域等で関連づけ、子どもの見方・考え方を広げる。 |
| (4) | ある教科の問題解決に別の教科、領域等の知識・技能・学習方法が必要な場合、両者を関連づける。 |
| (5) | 導入やまとめなど単元の一部において教科、領域間に関連がある場合、両者を関連づけつつ、それぞれの学習へと導く。 |
4 クロスカリキュラム
各教科・各領域の壁を低くし、相互に能力を統合して教科等の枠を越えて教育課程を編成すること。
| (1) | 学習テーマに即して重点化されるから指導を徹底しやすい。 |
| (2) | 各教科にまたがる学習内容を統合して単元構成をすることが可能である。例〜国際理解教育・環境教育 |
| (3) | 現行の学習指導要領でも可能なカリキュラムである。教科、道徳、特別活動の性格をそのまま生かしながら、それぞれの特質を引き出す。 |
| (4) | 認識と行動の統合が可能である。教科で認識し、特別活動で行動し実践する。 |
| (5) | より実際的で柔軟なカリキュラムが構成できる。学校、児童、地域の実態を加味したカリキュラムができる。 |