おひな様コンテスト 

平成18年1月初旬のことです。熊日新聞の朝刊に、創作人形のことが掲載されました。人吉市は例年「人吉球磨はひな祭り」というイベントを開催しています。記事の内容は、ひとよし・くま旬夏秋冬キャンペーン実行委員会が主催する「創作手作りおひな様コンテスト」の募集案内でした。〆切は1月25日ということで、制作を急ぎました。

私のピーナツ人形がいよいよ脚光を浴びるときがきたと、特にていねいに作りました。人形制作の条件は、50cm四方というだけで、その他の様式や素材は自由です。私が興味を引いたのは、グランプリの賞金三万円です。懸賞金にすぐに飛びつく悪い癖があります。

冬休み最後の休日、1月15日(日)にピーナツ人形は完成し、すぐさま人吉市のクラフトパーク・石野公園へ向かいました。コンテストの係の方に提出し、すでに頭の中はお金が浮かんでいます。話を聞くと、私が一番乗りでした。折角の人吉というわけで、温泉・茶湯里(さゆり)へ行って一風呂浴びました。

 

人形 公園

応募した作品は、2月1日から3月31日まで展示してあります。ところで、肝心の審査結果が気になりますが、2月になり実行委員会から手紙が届きました。期待して開封すると、「3席」ということでした。期待の三万円は飛んで行き、五千円になったのです。しかし、郵便局で確実に受け取りました。この五千円は、愛犬チェリーのワクチン代となりました。

次に気になるのは、グランプリ作品はどのようなものかということです。グランプリは西合志町の方で、作品名は「ふもと雛」です。そこで、平成18年3月12日(日)の午前9時、見学を目的に人吉市の石野公園へ行きました。

 

物産館 私の作品

皆が応募した作品は、階段を登って最初の建物の物産館に展示してありました。訪問客も館内を見て回っていました。いろいろな人吉地方の産物や工芸品が、所狭しと並べてあります。私の作品も、ガラスケースの中に展示してありました。何度見ても三位です。

 

グランプリ 公園入口

お目当てのグランプリ作品や第二位の作品も、同じ場所に展示してありました。グランプリの作品は素材が分かりませんが、重厚な雰囲気が漂っています。人形そのものは粘土と思いますが、盆栽台や布も使用してあります。また、ていねいな仕上げと着色の良さが光っていました。さすがにすばらしい作品で、時間もかかったと思われます。

この時期に人吉市へ行った人が多いらしく、後日友人や職員から「先生の人形が置いてありました。」と、報告を受けました。嬉しかったのは当然ですが、作って欲しいと依頼される恐れもあります。さて、来年もコンクールがあるのでしょうか。一旦応募した以上、同じ作品は提出できないと思われます。人形に関する私のアイディアは、これが限界のようです。