平成16年度 卒業式式辞 

式 辞

 例年になく厳しい寒波に見舞われ、温かい春の陽射しを待ち望んでいましたが、校庭の木々の芽も、花壇の花もようやくほころび始めました。本日はこの良き日に、多数のご来賓、保護者の皆様方のご臨席を賜り、卒業式が挙行できますことに、心から感謝申し上げます。

142名の卒業生の皆さん、卒業おめでとう。先生方を代表して、心からお祝いの言葉を申し上げます。そして、この日の来ることを心待ちにしておられた保護者の皆様方に、心からお祝いを申し上げます。

今、皆さんは、中学校三年間の教育課程を修了した証として、卒業証書を手にしたのです。その意味について、改めてその思いを新たにし、次なる目標に向かって力強く羽ばたいてください。

皆さんは、三年間で多くの人たちの出会いの中で、お互いに励ましあい、助け合い、悲しみに耐え、喜びに心躍らせながら、諸先生のご指導のもと、心と体を鍛えて、大きく成長してきました。

特に本年度は、最上級生として、井芹中学校の良き伝統を受け継ぎ、井芹中をすばらしい学校にするためにできることは何かを求め、数々のすばらしい実績を残してくれました。生徒会活動においても会長を中心に、積極的に挨拶運動や美化作業等に取り組み、明るく楽しい井芹中づくりに努力をしてきました。生徒会や部活動から離れたとはいえ、二年生執行部とともに早朝から活動する姿は、本校の誇りでした。

また、対外的には、市中体連大会や県中体連大会、ナイストライ、九州合唱コンクールなどで、すばらしい活躍をし、すばらしい感動を与え、井芹中学校の名を内外に広めてくれました。。一方校内では、文化発表会や体育大会では、全校生徒の中心として、大成功に導いてくれました。これまで二年に一回の体育大会でしたが、毎年開催したいという皆さんの熱意と、地域の期待に応えて、今後は体育大会は毎年実施されることになり、その最初の体育大会となりました。団の中央に飾られたパネルは、その意気込みを表しているようでした。

これらの数々の活動は、在校生の心に立派に受け継がれていくし、これからの皆さんの人生の中で、大きな財産になると確信いたします。私は皆さんのこれまでの頑張りと功績を称え、巣立ち行く皆さんの益々のご健闘と発展を期し、はなむけの言葉を送ります。

その一つは、心豊かな人であってほしいと思います。心豊かとは、すばらしいことや美しいものに感動する心をもつこと、相手を思いやる心、感謝する心、相手の立場になって考えられるなどをあげることができます。ここから人との信頼が生まれ、豊かな生活ができると思います。

二つ目は、心身ともに健康な人であってほしいと願います。どんなすぐれた才能、すばらしい技能をもっていても健康でなければ、その真価を発揮することはできません。強い意志をもってどんな誘惑にも負けず、くじけることなく、正々堂々と胸を張って生きて、明るくたくましい人になってほしいと願っています。そのことが、皆さんの心の中で生きている松村昭平くんの願いではないでしょうか。

いよいよ三年間の学び舎ともお別れです。私たちは、これから続く在校生とともに、本校の発展のために努力していきます。
校訓の「清明」「剛毅」「進取」を胸に秘め、新しい世界に向かって大きく羽ばたく、第十六回卒業生142名の前途に幸多からんことを心から祈ります。

最後になりましたが、物心両面から本校のためにお力添えを賜りましたご来賓の皆様、地域の皆様、保護者の皆様にお礼を申し上げます。私たち教職員一同、微力ながらも誠心誠意お子様の教育に努めてまいりましたが、その間、終始温かいご理解とご協力を賜りましたことに、心より厚くお礼申し上げます。

また、朝の挨拶運動や校内の奉仕活動に、幾度となく学校に来ていただきましたPTAの皆様とアトムの会の皆様に、感謝の気持ちを申し上げ、式辞といたします。

平成17年3月11日  熊本市立井芹中学校長 福井 俊介