◆ 熊本市・第一高校正門前石橋 

場所 第一高校正門前の石橋は、熊本市古城町にあります。熊本中央郵便局の前から右折して、そのまま直進すれば第一高校があります。正門前にあるため、高校生の利用が大半で、一般の方は通りません。

熊本城の外堀に架けられた石橋ということになります。この堀の西側には、古城堀端公園があります。以前はそこにも堀があったわけですが、戦前の段山(だにやま)を削った土や、昭和28年6月26日の大水害のときの排土で埋められてしまいました。

 

この橋がいつ架けられたのか、あるいは誰が架けたのかはわかっていません。私の推測では、明治の初めではないかと考えています。橋が比較的に新しい造りをしていることと、この地には歴史的な建物が建設されているからです。明治3年に熊本県最初の西洋医学校ができました。明治4年に熊本藩が設立した洋学校(ジェーンズ邸)ができました。加藤清正が入国するまでは、ここに鹿子木寂心が建てた「隈本城」がありました。ですから、石橋の建造以前は木の橋があったのかもしれません。

第一高校運動場の西側に古墳群があります。これは「古城横穴古墳群」と呼ばれています。高さ15m、幅100mの崖に3段・53基の横穴があります。第一高校敷地内は、史跡の宝庫です。