◆ 東陽村・鍛冶屋中橋 

場所 鍛冶屋中橋(かじやなかばし)の所在地は、八代郡東陽村北です。熊本市から国道3号線を南下して宮原町へ行きます。宮原町から国道443号線を利用して、石橋で有名な東陽村へ向かいます。石橋公園で左折して直進すれば「石匠館」に着きます。この石匠館の前の道路が県道155号線であり、いくつもの石橋に案内板があります。鍛冶屋中橋の案内板も県道沿いにありますので、すぐ横の坂道を下れば目的の石橋を見つけることができます。

 

この石橋は文化元年(1804)に、種山石工の祖といわれる藤原林七によって架けられたものです。造られた時期は、鍛冶屋上橋と同じになります。橋の長さ4.3m、幅2.6m、径間2.7m、拱矢1.2mの、ほぼ鍛冶屋上橋と同じ規模になります。この石橋は、小川の流れが曲がっている場所に造られています。鍛冶屋上橋と中橋をはさむようにして、橋本勘五郎はこの近くに二つの石橋を造っています。すでにこの石橋は、200年間の風雪に耐えていることになります。現在も農道として利用されているようですが、東陽村の指定文化財です。

大久保自然石橋を見学したあと、いくつかの石橋を見ながら県道を下りました。道筋には鍛冶屋上橋、鍛冶屋中橋、鍛冶屋自然石橋があり、石匠館へ戻ることができます。大久保自然石橋から石匠館までの道筋は、散策コースとして整備されています。東陽村の石橋にかける思いが伝わってきます。