◆ 熊本市・明十橋 

場所 明十橋(めいじゅうばし)の所在地は、熊本市西唐人町にあります。この橋の下流には明八橋があり、互いに橋の上から見ることができます。現在も使用されている石橋で、明治10年に造られましたので、明十橋と名づけられました。この橋は明治10年(1877年)に、石工・橋本勘五郎によって造られた単一アーチの石橋です。橋の長さ22.7m、橋の幅7.9m、径間15.8mとなっています。

明治10年2月22日には西郷隆盛率いる薩軍が熊本城を包囲していますから、この橋の完成はもっと後だったかもしれません。熊本市設置の説明書きを紹介します。

坪井川にかかり、新町二丁目と鍛冶屋町筋とを結んでいる。旧藩時代には新町と古町を結ぶのは新三丁目橋(今の明八橋)だけであったが、交通運輸の発達に伴って橋架橋の要望が強くなり、当時の塩屋町裏二番丁と鍛冶屋町の間に明治十年に架設されたので、この名がある。この橋が出来てから、塩屋町裏二番丁筋は、通称を「明十橋通り」と唱えるようになった。石造りの眼鏡橋で、築造者は皇居の二重橋をかけた橋本勘五郎であると言い、今日でも頻繁な車輌の通行に耐えている。