◆ 玉名市・裏川の石橋群 

場所 秋丸目鏡橋や高瀬目鏡橋と同じく、熊本県・玉名市高瀬の裏川に架かる小さな石橋の集合体です。高瀬目鏡橋よりもさらに上流側に架けられています。それぞれの橋には当時の石工の工夫がなされていて、説明書きを読むとなるほどとおもいます。
上の橋は「酢屋橋」といい、中央部がへこんでいます。天びん棒で重い物を担ぐとき、あるいは肩に担ぐときにしっかりと足を踏ん張れるようになっています。

この橋は「小崎橋」といいます。橋の片方に溝が彫ってあり、荷車やリヤカーの車を入れて渡れば川に落ちないというわけです。荷車の幅もいろいろでしょうから、片方だけになっています。

江戸時代の商人が架けた裏川の石橋ですから、きっと荷物を運ぶための石橋だったと思われます。この周辺だけで四つの橋が見受けられます。紹介した橋のほかに、「土戸橋」と「上町橋」があります。競い合って造った川沿いの石垣と、咲き誇る花菖蒲が見事に調和します。