大牟田市・早鐘眼鏡橋 

熊本県外の石橋訪問で一番最初に訪れたのが、ここ福岡県大牟田市の早鐘眼鏡橋(はやがねめがねばし)です。平成14年11月23日(土)に山北小学校でサッカーの試合があり、子どもたちを応援した後に車で出発しました。国道208号線を利用して、玉名市・荒尾市・大牟田市と北上しました。ここに到着したのは、11時頃でした。

場所 早鐘眼鏡橋(はやがねめがねばし)の所在地は、福岡県大牟田市早鐘町です。JR大牟田駅から南東へ伸びる県道3号線を利用します。駅から3kmほど進みますが、途中には大牟田小学校や三池工業高校があります。左手に大きなお寺「慈恩院」がありますので、その塀に沿って右方向へ進めば眼鏡橋が現れます。西鉄バス停「早鐘眼鏡橋」も目印になると思います。

この単一アーチの石橋は延宝2年(1674)に架けられていますから、相当に古い眼鏡橋です。二級河川大牟田川をまたいで、かんがい用の水を流しています。水路橋としては、わが国で一番古い橋になります。下から眺めますと、輪石はいくつか重みで割れています。また壁石は普通の石橋よりもうすく、板状になっているのが特長といえます。橋の長さは11.2m、橋の幅は3.15mあります。昭和45年6月17日に、国の重要文化財に指定されています。

眼鏡橋の上は、石で造った凹型の水路がありました。水路の造りは深さ33cm、幅45cmとなっています。人が渡る橋であれば弓形の橋で済みますが、水路は目的地までの傾斜も計算しなければなりませんので、精巧な造りとなっています。大牟田市教育委員会設置の看板がありましたので、紹介します。

国指定重要文化財(建造物)  早鐘眼鏡橋  昭和45年6月17日指定

早鐘眼鏡橋は、三池藩が延宝2(1647)年に早鐘池の用水を通すために、大牟田川にかけた石造アーチ型水路橋で、この様式ではわが国で一番古いものです。橋の上には三方が板石で作られた深さ33cm、幅45cmの用水路が設けられており、早鐘池のある東の方から、村々のある西の田へとこの水路を通って水は流れていました。農業生産向上のため、中国から伝えられた新しい技術を応用し、導入した先人の知恵と工夫は賞賛に値するものといえます。この橋は長さ11.2m、幅3.15mで、石材は凝灰岩が使用されています。
  平成8年3月    大牟田市教育委員会

平成14年11月23日(土)訪問 ・ 平成17年1月2日(日)作成