上陽町・宮ヶ原橋 

平成14年11月23日(土)に、大牟田市の早鐘眼鏡橋を訪問しました。さらに国道208号と国道209号を利用して、八女市をめざし北上しました。車のナビを利用して、上陽町へ到着したのは、午後1時でした。途中コンビニの弁当を買い、まずは腹ごしらえをしたのです。上陽町で最初に出会ったのが、ここ宮ヶ原橋です。

場所 ヶ原橋(みやがばるばし)の所在地は、福岡県八女郡上陽町にあります。熊本からの道のりは、国道3号線を北上し、八女市納納越交差点を右折(東へ)します。国道442号線に沿って進めば、上陽町へ到着します。上陽町は星野川をまたぐ石橋群と、川辺を舞う源氏ぼたるの二つを大切に守ってきました。町面積のほとんどが山林のため、主な産業は茶・みかん・木工品・竹製品です。詳しい情報を知りたい方は、物産館「ほたると石橋の館」を訪問すればよいでしょう。

この眼鏡橋を最初見たときは、不思議な印象が残りました。それは熊本の眼鏡橋とは、造りが違うからです。近代的な雰囲気を漂わせ、上陽町の石橋で最も長い4連アーチになっています。星野川に架かる石橋では最も下流に位置します。大正11年(1922)完成の眼鏡橋は、一つずつの石は精巧に形作られ、輪石と壁石は整然と並んでいます。長野(八女市)の石工・山下佐太郎によって架けられました。工事費用の大半は、宮ヶ原住民の寄付によってまかなわれました。

熊本県の石橋の印象は、古いものほど熊本城の石垣に似ています。石の形は不揃いで、壁を埋めるにしても石の形を利用して組み合わせたものが多いようです。熊本の石橋だけを見てきただけに、なんとなく違和感を覚えました。

石橋は現役の橋として、車も通行可能です。ただし、幅員が狭いため、車の離合はできません。橋のたもとに、竣工記念碑があります。刻まれた文字を読まなかったため、詳しい情報がありません。文化財としての価値もあるわけですから、説明板を設置してほしいところです。町中心部の石橋には、観光目的のために説明板が設置されています。しかし、最初に出会うこの石橋をもっとPRすべきではないでしょうか。

平成14年11月23日(土)訪問 ・ 平成17年1月2日(日)作成