緒方町・原尻めがね橋 

仲間とともに、大分県竹田市へ向かいました。平成15年5月4日、友人はV−MAXにまたがり、私はFJR1300です。別の二人は、4WDに乗っています。目的は、緒方町の眼鏡橋見学です。ルートは熊本市・阿蘇町・一の宮町・竹田市経由で、国道57号線利用になります。三連休の中日でしたが、思ったほど渋滞はなく、11時には目的地の緒方町に到着しました。

場所 原尻めがね橋(はらじりめがねばし)の所在地は、大分県大野郡緒方町辻です。竹田市からは国道502号線を利用して緒方町へ入ります。観光地としては、原尻橋よりも、その下流にある「原尻の滝」が知られています。案内板もあり、私たちもまずは原尻の滝を見学しました。滝を中心とした周回の遊歩道もあり、景観もすばらしいものでした。一帯ははきれいに整備された公園であり、観光客で賑わっていました。この場所から原尻めがね橋を見ることができます。

熊本では一連と二連の石橋でしたが、この五連アーチを見ると感動を覚えます。しかも長さは73mあります。緒方川をまたぐ原尻橋は石工・川野茂太郎によって、大正12年(1923)5月に架けられました。橋の幅4.0m、径間13m、輪石の厚さ80cmとなっています。現役の橋として、地域の方にも利用されています。

高さ50cm程度の高欄が整然と並び、建造当時のままの姿を誇っています。しばらく橋の下へ降りたり、バイクの撮影を楽しみました。

眼鏡橋の路面は、舗装されています。橋は水面から高いため、下から見上げると圧巻です。大正12年ですから、新しい橋と思います。熊本の石橋は、江戸時代後期から明治にかけてのものが多いです。大分の石橋は、明治・大正時代のものが大半です。石橋建造の期間は、短いともいえます。その理由は、鉄とセメントの生産が増えてきたためです。それに伴って、架橋技術も進歩してきました。
大分県は、日本一の石橋の宝庫です。そして、緒方町には50以上の石橋があります。石橋にこだわる以上、再びこの地を訪問することになるでしょう。明治以降は鉄の生産が向上し、石橋に替わって鉄筋コンクリートの橋も建造できたのに、なぜ大分県は石橋にこだわったのでしょうか。

自宅発 7:30 0km ⇒大津道の駅 8:20着 9:00発 ⇒竹田市 11:00 80km  ⇒緒方町 ⇒自宅着 16:30 210km

大分県石橋の図書を紹介します。「おおいたの石橋」
大分県には多くのすばらしい石橋がありますが、それらを守り保存するとともに、次の世代に伝えようと努力している方々がいます。それは昭和53年1月に結成された、「大分の石橋を研究する会」です。これまでの会報を元にして、平成3年に「おおいたの石橋」が発行されています。さらに加除訂正が行われ、平成12年4月に改訂版「おおいたの石橋」が発行されました。事務局の方にお願いして、一冊譲っていただきました。この図書は内容がすばらしく、大分県のすべての石橋を網羅しているといっても過言ではありません。図書の内容は、1.石橋一覧表。2.総括資料。3.市町村別石橋所在地図 の三部構成になっています。