ステップアップは楽しい 

平成27年5月から熊本市教育委員会の委嘱を受けて、ステップアップサポーターとして活動しています。この事業の正式名称は、授業力向上支援員派遣事業となっています。この活動は学校を訪問できるし、昔の仲間に再会できる楽しみがあります。簡単に内容を説明します。平成27年11月作成。

授業力向上支援員は、嘱託支援員(6名)と教科等支援員(9名)に分けてあります。私は教科等支援員の1人であり、担当は中学校数学のステップアップになります。常勤ではなく、学校の要請があれば自宅から学校に出かけます。

    

目的は、熊本市の若い先生方を育てるものです。1時間の授業を参観して、次の1時間で授業の反省や指導助言をします。20代30代の先生が中心で、教科指導の専門性を向上させるものです。

      

手続きは次の通りです。
学校から指導課へ派遣の相談があります。→ 本部は私と電話で日程の調整をします。→ 学校から指導課へ文書「派遣願い」が提出されます。 → 本部からメールで私あてに「派遣願い」が送付されます。→ 授業をする先生が本部へメールで「学習指導案」(略案・A41枚)を送付します。→ 本部から私あてに「学習指導案」がメールで送付されます。→ 当日の授業日程に合わせて学校を訪問します。

私の場合は、次のような方法をとっています。
 送付された学習指導案を2部印刷して、1部は細かく切断します。切断した指導案は、A4用紙3枚に貼ります。余白が広くなります。

 指導案を見て、教科書のどこかを確認します。切り貼りの指導案に、私の考えていることや疑問に感じることを書き込みます。必要な教材教具を調べます。

 市教育センターのHPから、授業をする単元の問題や解答を探して印刷します。10〜15枚ほどになります。この問題は、私が教育センターに勤務していたときに作成したものです。私の自作問題もリンクされています。学校を訪問したときに、若い先生方にプレゼントします。

 私のHPから、必要な数学関係の資料を印刷します。このとき、市教育センターのHPと私のHPのトップページも印刷しておきます。二つとも紹介するためです。皆さんは、教育センターにアップしている私の動画を知りません。

 教科書を見て、必要な教材教具を集めます。指導助言に必要であれば作成します。27年の1学期の訪問では見せただけでしたが、2学期からは実物を渡すことにしました。なぜなら授業をした先生とは、ほとんど一回きりの指導助言になるからです。領域の異なる場合でも、参考になる教具を持参しています。

    

 拡大印刷が必要と判断した場合、市教育センターの図書資料室に出かけ、拡大印刷をしてきます。これもプレゼントです。拡大印刷は生徒の興味関心を引きやすく、このような方法もあることを知らせるためです。

 若い先生との協議のとき、話題がそれたり数学全般の話題になることがあります。そこで小冊子「指導資料」を持参して、私の考えを伝えることにしました。全14ページの内容ですが、要点をまとめて大きな文字で入力しています。必要な内容だけの説明にして、ほかは別の機会に読んでもらいます。

 訪問する前日に、必要な物を準備します。10月は派遣回数が多くなり、その荷物も2個のサブバックになりました。そこでランドリー用のカゴを購入して、一つにまとめました。重い荷物になりますが、一期一会の精神で頑張ります。

1学期の学校訪問は、5回でした。ところが2学期は回数が増えて、18回になりました。特に10月と11月が多いです。学校の行事も少なくなり、落ち着いて授業ができる期間になります。管理職の先生方が若手を育てたい、あるいは授業力を向上させたいという想いが伝わってきます。期待に応えて、福井はがんばります。