田原坂資料館・2

田原坂資料館の内部です。西南戦争に関する資料が、数多く保存展示してあります。銃器類・写真・錦絵・実物大の大砲模型などがあります。資料館のベランダからは、戦いの舞台となった高瀬や吉次峠を見渡すこともできます。

これは、実物大の大砲模型です。「西南の役 歴史紀行」によりますと、官軍の大砲109門・薩軍の大砲60門と記されています。明治10年のことですから、人や馬でこの大砲を引いていたと思われます。その当時、大砲や人馬が通る大きな道は、田原坂や吉次峠ということになります。実物の大砲の弾も多数展示されています。

明治10年ですから、武器や衣類も江戸時代からの物も使用されていたようです。官軍の装備が近代化されていたのに比べ、薩軍の装備は古かったようです。小銃は、スナイドル銃、エンピール銃、和銃が使用されています。

戦争で使用された日用品も展示されています。およそ官軍60000人、薩軍30000人の大部隊が熊本県に集結したわけですから、その軍需物資も相当な量だったと思われます。後方支援の部隊を兵站(へいたん)といいますが、武器・弾薬・食料・水を運んでいます。