七本官軍墓地

植木町七本(ななもと)には、官軍墓地と薩軍墓地があります。七本官軍墓地は、西南戦争で戦死した政府軍の軍人・軍夫・警察官を埋葬した墓地です。この墓地には、軍人276名、軍夫10名、警察官14名が埋葬されています。墓碑には、階級・氏名・所属隊名・戦死した日と場所・出身地が刻まれています。

この墓地に埋葬されている人の大半は、田原坂の戦いの後、植木周辺や吉次・木留・辺田野・平野・滴水などで戦死した人々です。出身は東京・大阪・名古屋・広島などであり、熊本鎮台・近衛歩兵の所属となっています。墓石が砂岩のため一部はく離しています。

熊本鎮台14連隊 河原林雄太少尉の墓があります。写真の一番右側です。乃木少佐は2月22日の午後7時、植木町の向坂で薩軍と戦いました。官軍は苦戦して千本桜へ退却しましたが、連隊旗手 河原林少尉は向坂で戦死しており、薩軍に連隊旗を奪われていました。

現在も花が供えられていますから、墓参する人もいるのでしょう。林の中の静かな場所にあり、きれいに整備されています。広い駐車場があり、徒歩で5分程度の場所です。