薩軍弾薬庫跡

植木町の中心街広町に、植木交番があります。ここに薩軍の弾薬庫がありました。町の中央には真教寺と西寺があり、薩軍の弾薬が置かれていたのは西寺でした。3月20日、突如として大音響をあげて弾薬が爆発しました。たちまち寺を吹き飛ばし、もくもくたる黒煙が天高く立ち昇ったといいます。官軍、薩軍どちらが火を放ったのかわからないそうです。西寺跡は、現在交番になっています。

 

このとき焼失した地蔵堂は、写真のように再建されています。地蔵堂の中には、享保2年(1717年)の銘が刻まれた手洗盤が保存されています。植木町指定の文化財です。大きな木はイチョウです。

3月20日は田原坂の戦いに決着がついた日です。薩軍は植木街道を一目散に植木に向かって逃げ、官軍は銃弾を浴びせながら追いかけています。午前11時、官軍は植木町に再び火を放ち、熊本城へ進めとばかり南下しました。