薩軍本営跡

県道31号線(鈴麦線)沿いの植木町辺田野に、薩軍本営跡はあります。西南戦争の時、薩軍および熊本隊の出張本営や薩軍病院がおかれていました。この地は田原坂・横平山・二俣・半高山・吉次峠を結ぶ激戦地の南側になり、薩軍にとっては重要な位置でした。

 

薩南血涙史に、「桐野利秋は山鹿にあり、篠原国幹は田原にあり、村田新八および別府晋介は木留にあり、各々当該方面の指令権を把握しともに《出張本営》を設け独立して作戦を計画せり。而して熊本隊もまた木留に置けり。4月1日この日薩軍木留本営を萬樂寺村に移つせり」とあります。

熊本隊本営跡を通れば、木留から吉次峠への道となります。ここは、熊本城を救おうと進軍する官軍を阻止するのに絶好の場所でした。