段山の戦場

熊本市新町からトンネルを抜けて島崎へ向かい、井芹川に出ます。橋を渡らずに手前で右折すれば、この「薩軍戦死者慰霊塔」をさがすことができます。段山(だにやま)では、熊本城に籠城する官軍と攻める薩軍の間で激しい戦いが行われました。お城ではもっとも攻めやすい場所だっただけに、段山は早い時期に薩軍の手に落ちたのです。

3月12日の午後、籠城軍警視隊の片山邸守備隊が段山に進出して、薩軍との間で激戦がはじまりました。翌日の13日も段山をめぐる死闘白兵戦が続けられました。午後3時には官軍は段山の奪回に成功します。そしてここに陣地を構築し砲二門をすえました。薩軍は熊本城攻略の一大拠点をなくしたのです。

 

島崎と藤崎台野球場を結ぶ道路です。もともとは小高い場所でしたが、JRや市電が通るたびに削られて平らになりました。市電の段山停留所周辺をみれば、どのように削られたかがわかります。