本ページの記述はIDSFホームページの紹介であり、熊本県ダンススポーツ連盟あるいはJDSFの見解を示す目的を持つものではありません。なお、このページはIDSFの了解のもとに作成されています。
IDSF(International DanceSport Federation:国際ダンススポーツ連盟)が正式加盟団体としてIOC に承認されたことによって、ダンススポーツのオリンピック種目への採用が現実のものとなった。
IDSF 会長ルドルフ・バウマン氏は 1998 年 12 月 25 日、ホームページ上において、各国の IDSF 加盟団体に対し、将来のダンススポーツ活動に関するガイドラインおよびそれが実現された場合に予想される将来像を提示してる。いずれも「IDSF は、IOC の承認加盟団体としてオリンピック精神に則り、オリンピック憲章にしたがって、オリンピックゲームにおけるメダルスポーツとしてのダンススポーツの普及振興に勤める義務がある」との認識のもとになされたものである。
同氏はさらに、「1999年における最も重要な変化は全ての規約中から”アマチュア”という言葉を完全に消し去ることである」。としたうえで、次のようにコメントしている。「IDSF はすでに IOC の承認を得ている。アマがプロと同レベルで踊っている競技ダンススポーツの世界で、わざわざプロフェッショナル部門を分離する必要なないとの見解をもっている。多くの国でどうしたらアマとプロとが融合できるかについて議論や交渉が開始されねばならないと考える。しかし、このことについて皆さんの見解を聞かせてほしいと思う」
ガイドラインの内容は、主としてアマチュアとプロとの関係を述べたものであるが、アマがプロと同レベルの実力を有するダンススポーツ先進国の事情が基準となっており、わが国でこれを即時受け入れることには多大の困難を伴う。しかし、ガイドラインの実現については各国の事情が、勘案されるべきことも付記されている。その中から、とくに関心を引いた事項について要約紹介する。
[註]IOC の加盟団体としてオリンピックを最終目的として行う競技ダンスに対してダンススポーツという用語が使用されている。これと区別するため、その他のものを(競技ダンスも含めて)、ボールルームダンス、社交ダンスと呼んでいる。
1.IDSF 加盟団体に対するガイドライン
(1)IOCはスポーツ1種目についてはただ一つの組織しか認めない。ダンススポーツの世界では IDSF がこの組織にあたる。
(2)したがって、ダンススポーツの競技者はすべて(アマ・プロを問わず)IDSF の加盟団体に包括されねばならない。
(3)IOC が承認した国際組織である IDSFは、アマチュアとプロとの間で、ダンススポーツ 競技者・審判員・コーチ・役員について相互の融合を求めて努力する。各国のIDSF 加盟団体と、ダンス教室の経営者や、ボールルームダンス・社交ダンスの教授を行うための商業活動を代表するような組織とは明確な一線を画さねばならない。ただし、そのうえであれば個人がこの両方の組織に属することは可能である。
(4)すべての IDSF 加盟団体は”アマチュア”という言葉をその定款のなかから削除しなければならない。
(5)現在各オリンピック委員会(National Olympic Committee:NOC)の加盟承認を得ていない IDSF 加盟団体はそれを取得するための最善の努力を払うこと。現在までに40ケ国の IDSF 加盟団体が NOC の承認を得ている。IOC の会長であるサマランチ氏は各国の NOC に対して IOC が承認している各国の正式加盟団体と緊密な接触をとるよう強くアッピールしている。
[註]これらのガイドライン中のアマ・プロ問題の根底には、1997年6月の IDSF 年次総会において承認された次のようなポリシーがある。
「ボールルームダンスの世界にあるようなプロとアマとの区別はダンススポーツの世界にはない。たとえば、アマ競技選手とプロ競技選手との区別はないし、プロ審判員とアマ審判員との区別はない。いずれも、各国 IDSF の基準に合致した資格を有さねばならない。トレーナ、コーチ、ジャッジの資格は各国 IDSF 加盟団体によってのみ認定される。その資格基準はまた IDSF のそれに合致するものである」。
2.ダンススポーツの将来ビジョン
ガイドラインの帰結として、実現されるであろう将来像に関して、IDSF 会長の将来ビジョンが提示されている。その中からとくに興味ある部分を抜粋して要約紹介する。
(1)各国の加盟団体レベルでプロの組織との合意が達成された場合、最良の競技者をチャンピオンとしてノミネートし数年のうちにオリンピック選手としてノミネートする。ちなみに、このような合意がすでにオーストラリアとスイスにおいては達成されている。
(2)各国の IDSF 加盟団体が公認した各国レベルでのアマ・プロ混合の競技会が開催される。あるいは IDSF 自身が公認した同様の国際レベルの競技会が開催される。
(3)IDSF のトップ選手はもはやプロに転向する必要はなくなるであろう。かれらは賞金やショーや教授で生計を立てることができるようになるからである。
(4)IDSF は、プロ組織であるWD・DSC を代表する上層部を IDSF 役員として選出する用意がある。IDSF は将来2〜3人の副会長を持つこととなろう。IDSF 会長の個人的見解として、ビル・アーヴィン氏がその一人として考えられる。IOC が承認した国際的スポーツ組織の一つとして IDSF はその将来の発展のため、プロとともに責任を共有しあうことが望まれかつ必要とされる。