料理の由来
からし蓮根は、玄宅和尚(げんたくおしょう)が、病弱だった肥後藩主三代目の細川忠利公のために考案したもので、熊本ではおせち料理に欠かすことのできない冬の料理です。
蓮根の穴に、からし味噌を詰めて揚げるというシンプルさとは裏腹に、蓮根の歯ごたえとからしのツンと鼻に抜ける刺激が、とても新鮮です。
蓮根には中心の穴の周りに8つの穴があり、これが細川家の紋である「九曜の紋」に似ています。
材料
蓮根:丸のままを用意します
からし味噌:味噌(麦味噌または合わせ味噌)100gに練りからし15gの割合
衣:小麦粉、食用色素(黄色)、水
作り方
- 蓮根は、よく水洗いをして、節で切ります。
- 蓮根を水にいれ、少々の酢をいれてゆでます。竹串が通るくらいまでゆでます。茹で上がったら、立てておいて水分を切り、十分冷まします。
- 味噌と練りからしを好みの分量で混ぜ合わせ、からし味噌を作ります。
- 冷めた蓮根を縦に持ち、からし味噌に押し付けるようにして、穴の中にからし味噌を詰めます。上の穴から、からし味噌がでるまで詰め込みます。詰め込んだら、両端より出た味噌を取り除き、蓮根中央を軽く押し、両端より出てきた味噌を取り除きます。これを行っていないと、油で揚げたときに横から味噌がはみだして、格好が悪くなります。
- 小麦粉を振るって、黄色の色素と混ぜ、水で溶きます。衣の硬さは、通常の天ぷらの倍くらいの硬さです。
- 蓮根全体に衣をつけて、170度に熱した油でゆっくり揚げます。このとき、鍋の底につくと衣が敗れますので、浮かしておいて半分を揚げます。その後、回しながら揚げると衣がきれいに揚ります。箸で持つと衣が崩れたりしますので、竹串で刺して揚げても構いません。
- 通常の天ぷらと同じ要領で、泡がでなくなったら引き上げてください。揚げすぎたり、油の温度が高いと衣がはずれてしまいます。
- 油をきって、好みの厚さ(5mm位の幅)に輪切りします。
- そのまま召し上がってください。熱々でも冷めてもおいしです。