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クエルテン以外にも気になる選手はたくさん。しかし、現役勢より引退組が多くなってしまったなあ、、、。まずは、頑張る現役選手から、、、
マラト・サフィン(ロシア)
コート上のお騒がせぶりは密かに気に入っていたのだが、グガ君3連敗の難敵だった
だけに、お気に入りにリストアップするのをためらっていたが、2000年シーズンに2連勝
(しかも共に決勝戦)してくれたおかげで、サフィンも無事にリスト入り。2000年USオープン
優勝でグッと大物感も出てきたが、もうしばらくは荒削りの魅力をみせてほしいなあ。
ウェイン・ブラック(ジンバブエ)
バイロン・ブラックの実弟。2000オーストラリアンオープンでサンプラスを追い詰め、俄然注目を浴びる。残念ながらその試合は放送されなかったが、ダブルス決勝で初お目見えし、闘争心剥き出しのプレーを披露してくれた。190cm台の長身選手が珍しくない現在の男子ツアーでは、170cm程度と思われる小柄な体格は、はっきりいってハンデだが、持ち味をいかして活躍してほしいもの。
フェルナンド・メリジェニ(ブラジル)
クエルテンと共に現在のブラジルテニスを支えるベテラン選手。”左利きの天才肌のクセ者”という印象が強かったが、’99年ローランギャロスでは堂々準決勝まで進出し、ちょっとした風格もついてきた。とにかくみていて楽しい選手で、こういう人が活躍してくれるとおもしろくなる。
ニコラス・ラペンティ(エクアドル)
クエルテン、リオスと共に南米テニスを代表する若手選手で、’99年末ランキングでは堂々トップ10入りを果たした。まだ、これといった特徴が目立たず、今ひとつ掴めない存在だが、注目のひとりであることは間違いなし。
トーマス・ムスター(オーストリア)
95年には交通事故による大怪我を克服して世界ランキングNo1
に輝くなど、不屈の闘志が一番の武器。こういう人にはできる限り長く現役で頑張ってもらいたい。
(事実上は引退状態なのだが、本人の引退宣言がない限り勝手に辞めさせるわけにもいかないので、
当分は現役扱いで...。)
アンナ・クルニコワ(ロシア)
個人的には、グラフの引退で女子ツアーへの興味が半減してしまったのだが、やはり華があるということで、観てしまうのがこの人。美貌も自分の個性と言いきる絶対の自信には文句を言う余地もないが、キャリア的にはまだ華を咲かせられていないのが弱み。ビッグタイトルを得て、成績にも絶対の自信を持った時どうなるのかをみてみたい。
アルベルト・ベラサテギ(スペイン)
’94年ローランギャロス(全仏)準優勝で一気に注目を浴びたスペインの小兵。
どうやってボールを捕らえているのかよくわからない厚いグリップのフォアハンドが一番の特徴で、
プレイヤーとしてはクセ者タイプ。しかし、振りまく雰囲気は爽やかそのもので、フォアの逆クロスで
ガンガン攻める様はみていてとても気持ちがいい。大きな大会でもっと活躍してほしい選手だ。
(まだまだ出来る年齢だったが、度重なるケガと痙攣に悩まされ引退を決意。しばらくは家族と
ゆっくり過ごしたいということだが、そのうちにコーチとして姿をみせてくれるような気がする。)
ジム・クーリエ(USA)
絶対的な強さを誇っていた頃も、”地味だ、地味だ”と言われ続け、実は私もそう思っていたのだが、
次第にその地味さに隠れた味が出てきた。プロゴルフ界のスター、ペイン・スチュワートが自家用飛行機の
事故で亡くなるという悲劇の際、スチュワート個人の功績を称えるコメントが多かったなか、
クーリエだけは
「スチュワート本人はもちろんのこと、彼のマネジャー、乗務員、そしてその家族のために
祈っている。」と語っていた。こういうコメントをサッと語れる人は、意外と少ないものである。
(残念ながらと言ってはいけないが、2000年シーズン途中で引退。)
ジョン・マッケンロー(USA)
彼とビヨン・ボルグが競い合っていたときが、プロテニスが最も華やかに注目されていた時代だったのではないだろうか。”悪童”マッケンローとして名を馳せてしまったが、ご乱行は別として、その1ポイントにかける執念は素晴らしいものがあった。現在も、チャンピオンズテニス等でさびない腕前を披露してくれているが、現役時代と変わらぬ体格を保っているところも偉い!と思う。
シュテフィ・グラフ(ドイツ)
残した成績も素晴らしいが、とにかく軽快なプレーが気持ち良かった。14歳で登場したころは長続きしまいと揶揄されたものだが、その後の活躍はご存知のとおり。
ステファン・エドバーグ(スウェーデン)
”流れるような”と形容されたサーブ&ボレーで、全仏以外のグランドスラムを制覇した名手。ビッグタイトルをとろうが、No1になろうが、おとなしそうな性分は変わらず、(多分に)派手好きのアメリカのファン受けは今ひとつだったが、引退決定後のUSオープンでは大声援を受けていた。やはり、フェアプレーを続けていけば、世界中で認められるものである。(ちょっと意外なのだが、クエルテンのテニスアイドルでもある。)
ミロスラフ・メシール(チェコスロバキア・当時)
現在はスロバキアのカロル・クチェラのコーチとして顔をみかける通称”ビッグキャット”。哲学者のような風貌で、ちっとも強そうにみえないのだが、まったりとしたボールタッチから繰り出すショットで着々とポイントを積み重ねては、勝ちを釣り上げていった、”懐が深い”という表現がピッタリの技巧派。
伊達公子(日本)
ウィンブルドン4強を始めとする戦績よりも、グランドスラムの大舞台に立つ姿に全く違和感を感じさせなかったのが最も印象的だった。だから、観戦しているこちらも、日本の選手だからという特別感情を持ちすぎることなく、ひとりのトッププレイヤーとして応援できたと思う。
ギ・フォルジェ(フランス)
日本での知名度は低かったが、’91年の世界ランキングでは4位まで上がったトッププレイヤー。個人的にはなにかご縁があったのか、欧州方面に出かけている時期の大会で勝ちあがってくれるケースが多く、いい試合をたくさんみせてもらった。’82年世界ジュニアチャンピオンになった当時は、言動が問題になることもあったが、その後、ATPの理事を務めるなどコート外でも活躍をみせ、現在はフランスのデ杯&フェド杯のキャプテン。このような、ランキングのアップダウンだけではわからない選手の”成長”という点も、もっと注目していきたいなと思う。
ミカエル・ペルンフォルス(スウェーデン)
スウェーデン勢大活躍の時代に、全米大学チャンピオンのタイトルを引っさげてプロ入りした変り種。小柄な身体を最大限に使って打ちまくるタイプだっただけに、グランドスラムやデ杯の5セットマッチでは、最後の最後にスタミナ負けしてしまうケースもあったが、スポーツ刈りの頭髪も爽やかなお気に入り選手だった。
アンリ・ルコント(フランス)
あまり真剣に応援していると肩透かしを食うことも多かったが、憎めない左利きの天才肌。なぜか最も印象的だったのは、’86年全仏準決勝での(前述の)ペルンフォルスとの一戦。舞台はローランギャロス、両選手ともヨーロッパのどことなく育ちが良さげな雰囲気を持ち、しかも、季節はずれの寒さのため、ふたりとも真っ白なウォームアップスーツを着込んでいたものだから、一瞬、時代が遡ったかのような感じになり、もう勝ち負けはどうでもいいから長く楽しみたいなあと思ってしまった。その試合の後から、ルコントの試合を観るたびに、多分、彼が20年くらい前に登場していたら、彼の華やかさがもっと生きたんだろうなあと思ったものである。
井上悦子(日本)
私が覚えているなかでは、最も果敢に世界ツアーに挑戦した日本選手。その後の日本女子選手に与えた影響はとても大きかったと思う。長い手足をいかしてのオールラウンドなプレーは文句なくかっこよかった。