Gustavo "Guga" Kuerten/ぐがのみち
2001 Vol-3
今季初優勝のブエノスアイレスに続いてアカプルコでもタイトル獲得、
しかも単複のダブル優勝!
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マスターズシリーズ インディアンウェルズ
Mar12〜Mar18
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第1シードで臨む今季初のマスターズシリーズ。初戦の相手は予選を勝ちあがったセシル・マミット
(USA)。予選上がりの選手は要注意だ。まだ対戦相手がわからなかった日曜日には、ガウディオを
相手に練習した模様。
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アガシもサンプラスも揃ったアメリカでの大会ながら、マスターズシリーズ公式ポスターに登場
しているのはクエルテン。13日の”USA TODAY”にも全面広告が載っている。しかし、”Ga Ga Over Guga”
というフレーズは、もうかなり使い古されていると思うぞ。
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デント戦後のインタビューでは、サンプラスがよく語る”ゾーン”について語っている。グガに
とってのゾーンとは、「自分がどうプレーするとか、相手がどうサーブをうつか、リターンをするか
なんて考えずに、コートに出ていって、自分がおもうところにただボールをうつ。それがすごく
いい感触なので、すべてが上手くいく。」という状態で、
気を引き締めて集中できている状態とは、またちょっと違うものらしい。もちろん、そんなレベルに達するのは
年に3〜4回らしいが、昨シーズンのマスターズカップ(リスボン)の終盤は、まさにその境地だった
のだろう。
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ギャンビル戦は6−7(5-7)・6−4で落とし、今季初のマスターズシリーズは3回戦で終了。
ギャンビルの出来も良かったようだが、とにかく自分のゲームができなかったと悔やむ。
”I didn't feel the ball at all”というコメントからは、前日に語った”ゾーン”とは
対照的な状態であったことがわかるが、それでも、スコアの動きからは、どうにかペースを
掴もうとトライしていた様子が感じられた。
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もちろんビッグトーナメントでの敗戦は悔しいだろうが、もともと重点は次週のマイアミに置いて
いたので、スケジュール面だけを考えると、まずまずというところだろうか。今季のハードコート
の大会は、オーストラリアン・オープンが2回戦敗退、今回が3回戦敗退とあまりかんばしく
ないが、それでも両大会とも昨季よりは1歩前進しているのだ。次のエリクソン・オープンでも
一歩前進できれば、めでたし、めでたし。
とんぼ帰り
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インディアンウェルズ、キービスケインとハードコートのマスターズシリーズ2連戦が始まるが、
サーフェスに関しては、「ハードコートは、もはや僕にとっては”ミステリー”ではない。」と
自信のコメント。「2〜3日練習すれば、クレーからハードへの変化はつかむことができる。」
しかし、早いラウンドでパワフルなサーブ&ボレーヤーと当たれば厳しいことは今も変わらず、
ドローが大きくモノをいいそうだ。
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ATP Awards 2000の発表。年度末ランキングNo1を獲得したので”最優秀賞”は自動的に決定。候補に
上がっていた”ステファン・エドバーグ・スポーツマンシップ賞”は、パトリック・ラフターが
選ばれていたが、これも当然だろう。こちらに選ばれるためには、微妙な判定に怒って線審を睨む等々を
自粛せねばね。(文句があるなら主審に言おう!こちらはプロなんだし。)他には、インター
ネット投票による”Fans' Favorite”にも選ばれていたが、ブラジルの組織票(?)が
力を発揮したかな。
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10日(土)には、サンタ・カテリーナ州のクラシコ(=いわゆるダービーマッチ)で、Figueirenseと
グガごひいきのAvaiが対戦。自身の公式サイトで「2−0でAvaiが勝つ!」と息巻いていたグガ
だったが、結果は1−3でありました。
アビエルト・メキシカーノ・デ・テニス・ペガーソ
(アカプルコ)
Feb26〜Mar4
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一見地味ながら見事にクレー巧者が集まったドロー。1回戦の相手はフェリックス・マンティーヤ
(スペイン)に決定。こんなところで当たりたくはないが、ここを通過すると、次はC・ロカシュ
(ベルギー)か同僚のシモーニ。その後も続々...。
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コパAT&T優勝の翌日、ブエノスアイレス〜サンパウロ〜カンクン〜メキシコ・シティ〜
アカプルコという、読んでいるだけでうんざりするような”空港巡り”の末、会場入り。しかし、
パイロットや客室乗務員やグランドアテンダンドや乗客から、”おめでとう!”
と祝福されっぱなしの移動だったらしいから、気分は良かったかも。
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今回も、ドナルド・ジョンソン(USA)と組んで、ダブルスにも参戦。こちらの初戦の相手は、
ブエノスアイレス・ダブルス優勝ペアである、アーノルド/カルボネル(アルゼンチン/スペイン)
組。
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年度末ランキングNo1を獲得するなど、収穫が多かった2000年シーズンだが、ひとつ気になって
いたのは、1999年まではかなり積極的だった各トーナメント会場や開催地における活動への参加が
少なかったこと。年末のインタビューでは、”トーナメント期間中はテニスに集中したこと”が
好成績の要因のひとつと語っていたが、今季は、メルボルン、ブエノスアイレス、アカプルコの全ての
会場でチャリティに参加している。出場トーナメントを絞り込んで、”質の向上”を目指している
今季だが、それはプレーだけではなさそうだ。
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28日(水)に予定されている1回戦の対マンティーヤ戦については、「こんな早いラウンドで
当たるなんてハードだよ。だけど、今の僕は良いリズムと自信を持ってプレーしている。ブエノス
アイレスでのプレーを続けるだけだ。」
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シングルス初戦の3時間後にダブルスにも登場し、こちらも7−6(7-2)・6−2で勝ち進んだ。
2回戦の相手は、プリエト/ヘイガース(ブラジル/南ア)組となり、こちらも同士討ちとなる。
この日のダブルスでは、オーシンス組対メリジェニ組という対戦もあったのだが、何故、みんな
バラバラに組んでるんだろ??
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昨季は高地メキシコ・シティで開催されたため、高度の影響を受けたボールがアップセットの
連続を演出していたが、今季はリゾート地のアカプルコでの男女同時開催で、なかなか
華やかな雰囲気になっているようだ。海大好きのグガにとっても文句なしの会場で、”チャンスが
あったら、サーフィンもやりたい!”そうだ。
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対シモーニ戦は、6−4・6−0で予想外にあっさりと勝って、準々決勝進出。相手はまたも
同僚のフェルナンド・メリジェニ(ブラジル)。「(シングルスには)3人しか出場してない
のにねえ...。」とグチも出るが、”ブラジル人が準決勝に出るのは確実だから”と、
前日のシモーニと同じことを言う。
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この日は、母親のアリスさんの52回目の誕生日。昨年は、サンチャゴで準々決勝進出を決め、
その勝利をアリスさんに捧げたのだが、今回も、もちろんお母さんへのプレゼント。
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ちょっとマニアックな記事なのだが−−−昨年のシドニーオリンピック後から(つまり香港から)、
今週のアカプルコ・2回戦まで、シングルスだけで32試合を戦っているのだが、その
全てが、”センターコート”で行われているそうだ。”それまで一度も立ち寄ったことがなかった
日本(ジャパン・オープン)でさえも...”と書かれているのが、妙におかしいのだが、有明の
場合、”センターコート”以外はあまりに寂しすぎるもんなあ。
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メリジェニ戦の転倒で打撲した左足を気にしていたらしいが、シングルス終了の1時間後には
ダブルスにも登場し、7−6・6−1でシングルスに続いての
準決勝進出を決めた。どういう経緯で組むことになったかわからないドナルド・ジョンソンとの
ペアだが、2大会目で調子に乗ってきているようである。準決勝の相手は、ブエノスアイレス
の2回戦で破れたエトリス/ロドリゲス組(アルゼンチン)。単複ともに同士討ちだった
準々決勝の後は、単複ともに対アルゼンチン勢の準決勝か...。
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続くダブルスも、7−6(7-2)・6−1のスコアで決勝進出を決める!ジョンソンとのペアでは、
”第1セットをタイブレークで取る”が勝ちパターンとなっているようである。こちらの決勝
の相手は、アダムス/ガルシア組(南ア/アルゼンチン)。
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優勝!!ブランコ相手の決勝は、開始早々相手のサービスゲームをブレークし、第1セットは
そのまま6−4で奪取。第2セットも2連続のブレークに成功し、難なく6−2で奪取した...
というのは、ほとんど準決勝第1・2セットの逆バージョンではありませんか〜。「準決勝や決勝に
なったら、僕はとても危険な相手だよ。リズムを掴んでいるからね。」という本人のコメント
どおり、ファイナルの勝率は素晴らしく、これで16回の決勝進出で12回目の優勝。そして
昨年のハンブルグから続くクレーコートの連勝記録は25へ。
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キャリア初の2週連続優勝には、パソスさんも大喜びで、愛弟子に最大限の賛辞を送る。
「グガはこの結果に値するよ。彼は偉大なプロフェッショナルで、パーティもそこそこに、ずっと
ハードワークを続けてきた。今回のタイトルはそのご報美だよ。」−−−”そこそこ”のわりには、
パーティ類も結構楽しんでいるみたいだけど...。
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シングルス優勝に続いてダブルスでも今季初タイトルを獲得!ドナルド・ジョンソンをパートナーに
臨んだ決勝では、アダムス/ガルシア組を6−3・7−6(7-5)で下し、ちょうど1年前のサンチャゴ
以来のダブル優勝を飾った。(決勝は、第2セットがタイブレークだったのね。)
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クレー強者の群れを突破しての2週連続優勝。土が舞台ということで当然の結果ともいえるけれど、
やっぱり立派。立派。再来週からのマスターズシリーズでは、こう簡単にはいかないだろうが、
結果と共に身についてくる”貫禄”は大きな武器となるだろう。パソスさんも、「サーフェスは
変わるけれど、グガは大きな自信を持って大会に臨むことができるだろう。」と頼もしいコメント。
しかし、「多分、最初の大会で良い結果とはいかないかもしれないが、すぐに成果は出てくるよ。」
と、ズッコケた場合の予防線を張ることも忘れない。さすがに師匠歴11年、心得ていらっしゃる。
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