Gustavo "Guga" Kuerten/ぐがのみち
2001 Vol-4
Vol-4は、失望のデ杯準々決勝・オーストラリア戦から、心理的に復活を
果たしてのマスターズシリーズ・モンテカルロ優勝!
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マスターズシリーズ・モンテカルロ
Apr16〜Apr22
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17日(火)に予定される初戦の相手は、初顔合わせのユネス・エラウナウイ(モロッコ)。
先週のカサブランカでは準決勝まで残っており、なかなか難しい初戦になりそうである。
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15日(日)はカラトラーバ(スペイン)、16日(月)はエスクーデ(フランス)を相手に練習。
「ここは素晴らしいところだし、暖かく迎えられている感じがするよ。チャンピオンになった
ことがあるトーナメントに戻ってくるのは、いつだっていいね。」
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対エラウナウイ戦は、6−4・4−6・6−4でなんとか突破。「全体的には勝ちに値するプレー
だった。」と自己分析するが、いつものごとく、まだリズムが掴めていない初戦なのか、中盤は
もたもたしてしまったが、とにかく勝てたことが大事かな。
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今回は特に、地元でのデ杯敗退の後だけに、”トラウマから脱却できるか?”という見方もあるが、
そのあたりは、本人も十分心得ているようで、「ボールを強く打って、笑って、自分がやっている
ことを楽しもうと心がけた。」と語る。しかし、楽しむことを心がける状態は、真に楽しんでいる
状態とは全く違うわけで、本調子になるにはまだまだ時間が必要か。とにかく、一歩一歩、前進
だ。
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もたもたしていても健康体ならいいのだが、身体的コンディションも十分ではないし、足から背中に
かけての痛みも続いている様子。これはもう、ずっと付き合っていくしかない故障なのかなぁ。
古傷だけにケアは十分に行っているだろうし、無理はしないと思うけれど。それに、”柳に枝折れ
なし”ともいうしな...。
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フェルナンド・ビセンテ(スペイン)との2回戦は、6−2・6−2であっさり通過。今回は、
少しは自然に楽しめたかな?次の相手は、トミー・ハース(ドイツ)。有力選手がどんどん
負傷欠場し、どんどん早期敗退していても、手強い選手が山ほど残っているなあ。
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パソスさんによると、今回の1、2回戦のグガのプレーで最も重要なのは、コート上で
”幸福感=euphoria”を漂わせていることだという。本人が、いくら「楽しんでいるよ。」
と語っても、ホントかい?と確かめたくなるのだが、師匠の言葉なら信じましょう!
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勝っても負けても”リズム”という言葉を繰り返すグガだが、2回戦後のコメントには、「リズムの
中に入っているよ。」という言い回しが。よし、君の言葉も信じよう!
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3回戦のハース戦は、6−7(6-8)・6−3・6−3で競り勝って、準々決勝へ進出。また律儀に
タイブレークを落としてしまったが、それは、コンタクト・レンズのトラブルで集中力が欠けてし
まったせいとか。「彼女(コンタクト・レンズ)は僕と一緒じゃハッピーじゃなかったのかもね。」
と軽口を飛ばすが、いつかきっと、”コンタクト落とした!”をやらかしそうな気がする。
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有力選手の欠場、早期敗退が続いたことで、”出場を義務づけられた大会が多すぎる
のではないか?”という問題が取り上げられているが、グガにとっては、大会出場による疲労よりも、
移動による疲労の方が問題だという。地理的条件でいえばブラジルよりも厳しいオーストラリア
・ニュージーランド勢の場合は、自国の他にも欧米に拠点を持っている選手が多いが、グガの
場合は、そういう考えはないようである。今大会の舞台であるモナコなんかいかが?
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準々決勝の相手は、シェン・シャルケン(オランダ)。ブラジルのサイトでは”お得意さん”
呼ばわりされていたが、7回も戦えば、そろそろ...とも考えられるわけで、グガにとっては、
圧倒的な対戦成績も安心材料にはならないだろう。それに、昨年のジャパン・オープン優勝等で
シャルケンも自信をつけているし、ファンも増えているし...。
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シャルケン戦は、6−7(1-7)・6−2・6−4で勝ちぬき準決勝へ。TV放送はお預けとなった
ため、ライブスコア観戦となったのだが、一進一退の競り合いが続いていた第1セットを、
タイブレークで一気に落とした時には、なぜかカラカラと笑ってしまった。これだけ連続して
落とすと妙に可笑しくなってしまうのだが、セットを先取されて劣勢になったのに、第2・第3セット
は取れるだろうと楽観的になってしまったのも不思議だ。なぜでしょう?
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本人いわく、”人生最高の試合というわけではなかった”シャルケン戦だが、「重要なのは、
まだ自分のベストテニスではないにもかかわらず、ゲームを取って、困難な状況を切りぬけて
いること。」−−−確かに、ローランギャロスに照準を合わせているならば、まだ、トップギアに
入れるわけにはいかないだろうが、身体的コンディションを考えれば、ピシッと集中して
短い試合時間でまとめることも大事よ。
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準決勝の相手は19歳のギジェルモ・コリア(アルゼンチン)。若者の挑戦を受ける立場のグガは、
いつものように、てれてれっと手を挙げながら入場し、これまたいつものように試合前の主審の
注意事項にはほとんど無関心で、靴紐を結びなおす。ウェアーは夏バージョンの白のトップで、
珍しいほどのおとなしさだが、足元をグレーでまとめれば、もっとスッキリすると思うがね。
試合の方は、開始早々から両選手とも打つ、打つ。ATPのサイトでは”ミニ・モヤ”と紹介
されていたコリアだが、確かに、モヤ同様にハードコートでも活躍しそうな、無理なく伸びる
ストロークの持ち主である。器用にドロップショットを駆使するところも、なかなか小憎らしくて
よろしい。しかし、最近登場する期待の若手というのは、ほとんどこのタイプなので、今ひとつ
新鮮さに欠ける感はある。
スコアはクエルテンの6−4・6−2だったが、内容は拮抗しており、お客さんはかなり
楽しめたのではないかな。そして、両サイドに振られる場面や、ドロップショットに翻弄される場面も
ありながら、ちっとも慌てず、正面から打ち合ったグガも印象的であった。自分が走らされる場面が
多くても、こういうストローク戦が大好きなんだろうな。第2セット・第7ゲームで、ドロップショット
あり、スマッシュあり、ロビングありのおもしろい攻防の末、ブレークを果たした時には思わず
ニッコリだったが、久しぶりにみせる試合中の笑顔に、こちらもひと安心。
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試合後の記者会見でコリアの今後の可能性について訊かれると、「No1になれると思うよ。」と
太鼓判。”それは君が引退した後?それともその前?”−−「前!」−−”それは、気をつけて!”
−−「
今日も気をつけてたよ。じゃなきゃチャンスはなかった。」−−−この様子だと、かなり手応えが
あったんだな。今後も要注意か。
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決勝の相手は、グロージャン(フランス)を下した、好調のイシャム・アラジ(モロッコ)。
ATPツアーで1・2を争そう鮮烈なシングル・バックハンド対決が楽しみ!
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優勝!!!'99年以来2度目の優勝を決めた決勝のスコアは、6−3・6−2・6−4。ふたりとも
よく打つわ、走るわ、トリッキーだわ...で、観ているだけで筋肉痛になりそうである。おまけに
ふたりともよく唸るので、臨場感たっぷり。生で観たかったなぁ。
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「辛かったデ杯の後の、素晴らしい1週間。」と語るのはグガ本人。「嵐の後に平和がやってきた。」
と語るのはパソスさん。前週の金曜日にモンテカルロ入りして以来、グガに笑顔が戻るように
気を配り続けたパソスさんにとっては、感無量と同時にホッとする1勝だっただろう。ただ、
今季は他の仕事(ジュニアの指導等)と平行しながら、グガのコーチを続けていく予定だった
のに、今のところ一番弟子の世話にかかりきりの様子である。
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記者会見で、”インスピレーションを受けたテニス選手”の話題になった時、ボルグ、マッケンロー、
レンドルの名前と並んで、デ杯同僚のオーシンスの名前をしっかりと挙げていた。そのオーシンス
は、オルサニック(アルゼンチン)と組んだダブルスで準決勝まで進出している。今季で引退を
表明しているオーシンスだけに、どこかの大きな
大会でブラジル勢のダブル優勝ができればいいなあ。
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気になる足腰の痛みに関しては、”悪くなっている”というが、
「マスターズシリーズだろうと、なんだろうと、ストップすべき時だと感じたら、身体をしっかり
といたわらなければならない。」と語るだけに、十分に注意していくだろう。
前へ、前へ...
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七転び八起きグガでも、今回はさすがに、”2時間悲しんで、後は忘れる!”というわけには
いかなかった様子。他のデ杯メンバーは、8日(日)夜の残念会(?)に顔をみせたらしいが、
結局、グガは現れず。その後も、新聞は読みたくない、TVも観たくない...だったが、
9日(月)夜のAPAEのイベントには、約束通り登場したそうだ。
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9日(月)には、デ杯オーストラリア戦の舞台となった Beira-Mar Norte のスタジアムで、
工事が再開。すでにセンターコートと何面かの練習コートは完成しているのだが、さらに、3面の
コートが設置される予定で、そのうちひとつはグガの要望を受けて、ハードコートになる模様。
しかし、そんな要望を出しておきながら、「12日(木)には、モンテカルロへ向け出発する
から、しばらくは(デ杯)敗戦の場をみなくて済むね。」...とは、かなりすねてる??
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デ杯の僚友・メリジェニとシモーニは、デ杯翌週からトーナメント出場を予定していたが、結局、
ふたりともキャンセル。メリジェニの方は、胃炎による体調不良が理由。
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2日間の休養の後、11日(水)から練習再開。「あんな負け方をしたら、打ちのめされるのは
当然だよ。でも、だからといって、これから始まるトーナメントのパフォーマンスに妥協は許され
ない。」−−−ローランギャロス(5/28〜)を目指してスタートするヨーロッパクレーコート
シリーズの初戦はマスターズ・モンテカルロ(4/16〜)。続いてバルセロナ(4/23〜)、マスターズ
・ローマ(5/7〜)、マスターズ・ハンブルグ(5/14〜)。
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12日(木)夜にはモンテカルロへ向けて出発したのだが、出発当日も、同じくパソスさんの門下生
であり、ようやく故障が癒えたマルシオ・カールソンと練習。「これからは僕にとっては得意の
試合が続くのだから、前向きに考えなきゃ。この2日間はしっかりと練習できたよ。できるだけ良い
状態でローランギャロスを迎え、自分のゲームができるように、これからの試合を最大限に
生かしたい。」
デビスカップ・ワールドグループ準々決勝 対
オーストラリア
Apr6〜Apr8
最終日 第3・第4シングルス
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勝負上の崖っぷちでヒューイットと対戦したグガだが、6−7(5-7)・3−6・6−7(3-7)で敗れ、
ブラジルの敗退が決定。ホームで昨シーズンの雪辱を期していたブラジル・チームだが、厳しい結果と
なった。
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「僕の人生で最も辛い1日。」というのは、昨年の準決勝・対オーストラリア戦でラフターに
敗れた後の言葉だが、今回は、「僕のキャリアの中で最悪の敗戦。」となる。その”最悪の敗戦”
の一番大きな要因は、やはりプレッシャーなのだろう。
プレッシャーといっても、勝負のプレッシャーにはもう慣れているだろうし、ある程度気楽に
構えた
ほうが良い結果がでることは本人もよくわかっていると思う。それでも抱え込んでしまうのが、
プレッシャーというものだし、割りきって考えることができないのが、この人の良いところ
でもあるのだろう。
特に、今回はチーム事情がもたらすものも大きかったのではないだろうか。'91年からデ杯メンバー
として戦っていたオーシンスが、年度末の引退を表明し、もしかしたメリジェニも?と噂される
今季は、ブラジル・チームとしても力が入る勝負の年でもあった。しかし、敗退が決まれば、
あるメンバーにとっては、即、最後のデ杯を意味する。だから、初日のヒューイット戦を落とし
意気消沈のメリジェニに対しても、「今回も、昨年のスロバキア戦(最終日2−2の状況で、
メリジェニの勝利で準決勝進出を決めた)のようになる!」と言いきかせていたグガだったが、
勝負の鍵となるダブルスを落としてしまい、”日曜日に連勝しない限り、この敗戦がオーシンスの
最後のデ杯戦になる”とまで言われれば、言葉もなくなったことだろう。もちろんまだ勝機は
残っていたのだが、オーストラリア・チームは強かったね。
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結果とそれに伴う諸々を考えていると、なんとなく切なくなってしまうのだが、”自分の結果で
人をガッカリさせるかもしれない”という思いも大きなプレッシャーになるんだろうなあ。
地球の反対側で何を思っても関係ないが、一緒に落ち込むのはやめることにする。嬉しい結果で
一緒に喜ぼう。
第2日目 ダブルス
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グガ&オーシンスと対戦したのは、結局、ラフター・ヒューイット。そして、結果は6−7
(7-9)・6−7(3-7)・6−7(5-7)で競り負ける。これでオーストラリアが2−1でリード。
直前のエリクソン・オープンで準決勝まで進出したオーストラリア勢は、疲れが予想された
のだが、それよりも好調さが勝っているようである。これでブラジル・チームはかなり
苦しくなったが、とにかく、グガがヒューイットを叩いて最終試合に持ち越すしかない。
第1日目 第1・第2シングルス
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4日(水)から5日(木)にかけて、強い雨が降ったようで、ラフターの願い空しく、コートは
再びスローな状態に戻った様子。
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メリジェニ対ヒューイットは、3−6・3−6・3−6でヒューイットがストレートで勝ち、初日は
1−1のタイ。その結果、7日(土)のダブルスでは、ブラジルはオーシンス・クエルテンで臨む
ことになるが、オーストラリアの方は未だ流動的だ。
ドロー決定!
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ドローが決定する前に、小ネタを少々−−−
APAEのために、昨年のマスターズカップ・リスボンで着用していたウェアー類一式を寄付。
”年度末No1”を決めた記念の衣装だけに、誰だって欲しくなるはず。もちろん私も
欲しい!...が、当選するためには、6日からのデ杯戦会場で、ナンバリングされた抽選券(?)
を購入しなければなりません。一口5レアルの抽選券は10,000枚が準備される予定。10,000分の1
とはわずかな希望だが、日本のようにオークションにならないのがいいな。もちろん、抽選券の
売上はそのままAPAEに寄付される。
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12,100席分といわれるチケットは、ほぼ完売とか。もちろん地元サンタ・カタリーナでの販売率が
最も高く58.67%(細かい!)。次はサンパウロの16.43%。
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4日(水)の練習中に、メリジェニが左足首を捻ってしまい、チーム一同ヒヤッとしたらしいが、
しっかりとテーピングすれば大丈夫とのこと。とはいえ、コート中を走り回る脚力が武器のメリジェニ
だけに、不安は大きいだろう。頑張れ!
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ドロー決定。第1日目は、クエルテン対ラフターでスタート。試合開始時刻は朝の10時。続いて
メリジェニ対ヒューイット。第2日目のダブルスは、オーシンス・クエルテン対ラフター・
アーサーズの予定だが、両チームともダブルスのメンバーは変動する可能性大だ。第3日目は
1日目のリバースで、クエルテン対ヒューイットとメリジェニ対ラフターだが、これも変更の
可能性あり。
団体練習開始
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エリクソン・オープンが行われたキービスケインでは、いつも知人の家に滞在しているそうで、
今回の3回戦敗退後も、マイアミでゆっくりしていたようだ。帰国が予想された水曜日〜木曜日は
マスコミも空港に張っていたようだが、上手くかいくぐって帰宅したらしい。
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3月末には完成予定だった会場だが、やはり遅れているらしく、4日(水)に完成の見込み...
ということは、ドローの1日前じゃありませんか?!まだ設置が続いている観客席は、12,100席
という妙に中途半端な数に落ち着く模様。
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31日(土)の午前中には、午後に到着予定のチームメートに先だってクエルテンが初練習。
”有名人”の登場に、作業中の工事関係者も興味津々で見学していたそうだが、そんなことを
していると、また遅れちゃうよ。
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1日(日)には、ブラジルチームが全員集合し、グガは対ラフター戦を想定して、オーシンスと練習。
「彼(オーシンス)は、”ブロンドのラフター”だよ。スライスを利用して、相手にリズムを
掴ませないタイプだからね。」
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オーストラリア・チームの方は、リザーブのフロンバーグとドレーパーが早々と現地入りして
いるが、”本隊”も2日(月)には練習を開始する予定...だったが、結局、アンドリュー・
イリーは来ず。キャラクター的には”欠席”は惜しいが。
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2日(月)には、両チームが時間差で練習。交代時には、それぞれ挨拶を交わしたり、談笑したり
という場面がみられたそうだ。デ杯というのは、国を代表しての戦いの場であると同時に、
2国間親善の機会でもあるの
だが、1回戦のモロッコ戦と同様に、今回も良い雰囲気で臨むことができそうだ。
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ブラジル・チームの練習時には、グガが”ヨット競技界のサンプラス”と呼ぶ、ロベルト・シェイトが
陣中見舞に訪れた。シドニーオリンピック時には、「ヨット競技も観に行きたい!」と語っていたが、
結局、観に行けたのだろうか?
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パトリック・ラフターによると、センターコートのサーフェスはまだ少しやわらかく、かなりスロー
なのだそうだ。「でも、このまま好天が続けば、試合が行われるころには、少し速くなる
と思うよ。ボールはいい感じで打てているし。」...ということで、「勝算は5分!」と
予想。そして当然予想される”熱狂的な”ブラジル観衆については、「いろいろと悪い話もきく
けれど、グガは”熱狂的で、やかましいけれど、とてもフェアだ”って言っていたよ。」
”熱狂的で、やかましいけれど、とてもフェアだ”というのは、グガが記者会見でも語っていた
コメント。「街の人々は、彼ら(オーストラリアチーム)が、デ杯のために訪れていることを
よく知っているし、フレンドリーに歓迎してくれると思うよ。ここの女の子はキレイだし、
気候はいいし、トレーニングの間は彼らも楽しい時間を過ごすことができるよ。」−−−しかし、
試合が始まれば話は別で、「もちろん、週末になったら声援は全て僕達のものだからね。」
余談だが...ロイターが報じていたこの記事の主語は、”The universally popular Gustavo
Kuerten...”であった。”全世界的に人気”かぁ。
- デ杯の話題ではないが...
ITFが展開する、ジュニア〜ユース世代を対象とした”アンチドーピングキャンペーン”に、
アンナ・クルニコワと共に協力していくことになった。「このキャンペーンで、若い選手達に
ドーピングの危険性がしっかりと認識されたらと思う。」と、しっかりとコメント。
マスターズシリーズ エリクソン・オープン(マイアミ)
Mar21〜Apr1
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19日(月)から、会場となるクランドン・パークで練習開始。パソスさんいわく”かなり自信を
持って”準備しているらしい。昨年は、1回戦の対クレモン戦を冷や汗ものの接戦で切りぬけた後、
1セットも落とさずに決勝進出。決勝では残念ながらサンプラスに敗れてしまったのだが、大会序盤の
大ピンチを切り抜けた自信と、大事な決勝を落としてしまった悔しさの両方が、2000年
シーズンの大きな糧となったはず。今年も、是非、大きな収穫を得てほしい。
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第1シードがつき1回戦は不戦勝。2回戦の相手は、マーク・ロセ(スイス)とイシャム・アラジ
(モロッコ)の勝者となる。アラジとの対戦成績は、チャレンジャーを含め2勝1敗。偶然にも3戦
ともドイツの大会だ。一方のロセとは、公式試合での対戦はないが、エキシビションでは1度勝って
いる。
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昨年のUSオープン前に、ブラジルで行われたユースサーキットの話題を取り上げたのだが、
そのカテゴリー毎の優勝者に贈られた”クエルテンの試合を観戦できる招待旅行”は、マイアミ
行きだったらしく、12歳から16歳までの男女6名のチャンピオンが訪れている。これから
1週間滞在して、グガの練習と試合は全部観るらしいので、後輩のためにもしっかり勝ちぬかなきゃね。
もちろん、”勉強”が大きな目的のジュニア達なので、
自国のヒーローの応援・観戦だけではなく、サンプラスやアガシやヒンギスらの試合もしっかりと
観察したいそうだ。
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21日(水)は、HEADのニューライン”Intelligence”のプロモーションに出席。「(HEADのラケット
を使い始めたのは)16歳のとき。'93年のローランギャロス・ジュニアに出ていたんだけど、当時、
イヴァニセビッチが使っているのをみて、あれがいいなあと思ってたんだ。そしたらラリーが話を
まとめてくれて、それ以来ずっと使ってるよ。」−−−ニューラケットの感触も、今のところ良好
らしい。「ボールをコントロールできるし、それに、宣伝用ポスターの僕の写真もカッコいい
でしょ?!」
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1回戦の相手はアラジに決定。プレースタイル的にはリズムをこわされる相手ではないが、予測
不可能な側面も持っているため、自信をうかがわせながらも、「どうなるかはわからない。」という
慎重なコメント。パソスさんも、「グガにとっていいゲームになるだろうし、我々は勝利に
自信を持っている。しかし、コートに入った時点からしっかり集中していかねばならないだろう。」
と気を引き締めている様子。
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アラジ戦は、6−1・6−7(3-7)・6−4のフルセットで勝ち抜き3回戦へ。3回戦の相手はトーマス・
ヨハンソン(スウェーデン)。
「今日は、たくさんのミスをしてしまったけれど、ウィナーも多かったでしょ。自分のサービスでは
1度もブレークポイントを与えなかったし。」「肝心なのは勝つことができたことだよ。ここでは
ひとつひとつの試合がとても重要だ。」とは
グガ本人の弁だが、パソスさんの意見もほぼ同じ。「第1セットは完璧だったけれど、突然、
集中力を失ってしまったようだね。しかし、いいゲームだった。初戦というのは、いつも難しい
ものだし、とても重要なんだ。」
勝てたことは良かったけれど、またしてもタイブレークを落とし、これで今季のタイブレーク
戦績は1−6。こうなったら、落として”もともと”ぐらいの気持ちでやるぺし。
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