Gustavo
"Guga" Kuerten/ぐがのみち '99
グッと安定感が出てきた’99シーズンは、モンテカルロ&ローマの2つのビッグタイトルを獲得。来年は、やはり再びグランドスラム!
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ATPワールドチャンピオンシップス (ハノーバー) Nov23〜Nov28
- 初のマスターズ、、、なのだが、厳しい組み合わせに!同じグループにいるのは、サンプラス、アガシ、そして、お友達のラペンティ。これは、まず1勝が目標だな。
- ラウンドロビンでの結果は、、、サンプラス戦=2−6、3−6、53分で敗退。ラペンティ戦=6−1,6−2、51分で快勝。アガシ戦=4−6,5−7、1時間34分で惜敗。1勝はしたものの、準決勝への進出はならず。これで、長かった99シーズンも終了!お疲れ様。
- 結局、決勝は、グガがラウンドロビンで破れたサンプラスとアガシ両人の対決となり、サンプラスが優勝。
里帰り中、、、
- 98年より続けてきたチャリティ「Guga&Friends for APAE」(恵まれない子供達のために、宿泊施設を建設しよう!というプロジェクト。グガが試合をする度に、彼自身が100ドル、そして各スポンサーが400ドル、の計500ドルを積み立てる。)は、今年末をもって、ひとまず終了。集まった資金は、計59,300ドルで、すでに1施設は建設済み。
- スポンサー共同のプロジェクトは終了するが、グガ本人は活動を続けるということで、これからは、彼が単独で試合毎に200ドルを積み立てる予定。ちなみに、「賞金から寄付」という普通の形をとらずに、勝敗に関係なく試合毎に積み立てるという形をとっているのは、「試合に負けた後というのは、悔しくてたまらないものだけど、それでも、試合をしたことで何らかの役に立てた!と思えるから。」とのこと。
- 「Guga&Friends for APAE」の他に、「Give
One Real & get one million smiles」というチャリティにも関与しているそうで、こちらも既に、約60,000ドルの寄付が集まっているという。(Realはブラジルの通貨)
- 11/15付けのATPランキングで、なんと3位へ上昇!彼自身は先週はポイントを稼いだわけじゃないので、本人もビックリしたらしいが、11月時点でのトップ3は、限りなく年間トップ3に近いもので、立派!もちろん、まだ”世界3位の実力”とは言い難いが、これが自信になるといいなあ。
パリ・オープン (パリ) Nov1〜Nov7
- 第3シードがついて1回戦は不戦勝。2回戦の相手は、マラト・サフィン(ロシア)。厳しい。
- サフィン戦はナイトゲーム。ユーロスポーツの生中継で観戦する。結果を先に書くと、6−7,6−4,6−7で敗退。USオープンのピオリーン戦の3セット版みたいな惜しいスコアである。色々なショットを織り交ぜて、とても頭を使ってプレイしているのが、よくわかったけれど、肝心なポイントで伸びやかさが足りなかったのが惜しまれる。それにしても、接戦になると、すぐ切れるサフィンが、クエルテン戦となると最後まで持ってしまうのは、やはり連勝している自信か?
- このサフィン戦をはじめ、最後の決め手を欠くシーンをたくさん観たシーズンだったなあ。しかし、これだけたくさんのゲームが中継されたということ自体が、彼の進歩を物語っているともいえるかな。
- 2回戦敗退となったものの、マスターズへの出場権は獲得!初出場、おめでとう!
- グガに勝ったサフィンは、そのまま決勝進出。またもや?と思ったが、ここでアガシに敗れて準優勝。しかし、彼も地力がついてきているという証拠だな。
ユーロカード・オープンSuper9 (シュツットガルト) Oct25〜Oct31
- 第4シードがついて、1回戦は不戦勝。2回戦の相手は、アルベルト・コスタ(スペイン・24位)とヒチャム・
アラジ(モロッコ・37位)の勝者。
- コスタには勝ったものの、次のトーマス・エンクィスト(スウェーデン・18位)には、4−6,7−5,4−6で敗退。どうも、こういうスコアが多いなあ。あとひと押しなのだが、、、。
- 結局、グガに勝ったエンクィストがそのまま優勝。これで、インドアシーズンに入って、負けた相手の中で優勝できなかったのは、ウィーンのイヴァニセビッチだけ。調子がいい選手に当たっているのか、それとも調子に乗せているのか、、、。
グランプリ・ド・テニス (リヨン) Oct18〜Oct24
- ワイルドカードでの参戦となったリヨンは、第3シードがついて1回戦は不戦勝。
2回戦の相手はフェルナンド・ビセンテ(スペイン)とデヴィッド・プリノジル(ドイツ)
の勝者となるが、試合は早くても水曜日になるため、調子を整える意味もあり、
急遽ダブルスにも参戦決定。パートナーはいつも通りのニコラス・ラペンティ。
- ラペンティと組んだダブルスは、オーストラリアのフロレント・マクファーソン組に、
3−6,4−6で敗退。ダブルススペシャリストともいえる相手だけに、やむなしといったところか。
今回は良い結果はでなかったものの、ラペンティとのダブルスはなかなかの結果を残しているだけに、
もっと参戦するべきだと思うが、お互いのスケジュール調整等、難しい問題もあるのだろう。
- 最近好調のフェルナンド・ビセンテ(49位)との2回戦は、6−3,7−6(7−4)
で勝ち、3回戦進出。地元ブラジルのサイトでは、「ようやく、カーペットで白星」なんて
書かれていたけど、”ようやく”というほどでもないでしょ。次の相手はウェイン・フェレイラ(南ア・41位)。
「よりタフな試合になると思うけれど、集中力を切らさないように注意して頑張る!」
- 対フェレイラ戦は、7−6(7-5),6−3で競り勝ち、今季13回目の準々決勝に進出。
「勝つことが出来て、とても嬉しい。カーペットコートでのリズムもだんだん掴めてきた
感じだよ。」準々決勝の相手は、ダブルスパートナーであり、ジュニア時代からの友人である
ニコラス・ラペンティ(エクアドル・14位)。対戦成績は2勝1敗。
- 対ラペンティ戦は、7−5,4−6,5−7で敗退。ブラジルグローボTVのサイトは、
「グガ、”不誠実な友”に破れる」と書いていたけど、いかにも惜しいスコアだなあ、、、。
- 結局、グガを破ったラペンティは、そのまま勝ち進んで見事優勝。彼にとっても苦手と
いわれたカーペットでの優勝は、すごい自信になったことだろう。
CAトロフィー (ウィーン) Oct11〜Oct17
- ヨーロッパカーペット大連戦の第1弾。第3シードがついたが、初戦はいきなり難敵ゴラン・イヴァニセビッチ(クロアチア)と対戦することに。シードの意味なし、、、。
- やはり、カーペットのイヴァニセビッチは手強いようで、1−6,7−6(7−2),4−6で敗退。しかし、第2セットをタイブレークでとれたのは、収穫といえるかな。コメントを聞きたかったんだけど、発見できず。
里帰り中、、、
- 右腕の痛みは深刻なものではなく、予定どおりウィーンの大会には出場できるようだ。その後、リヨンの大会にも出場し、Super9のシュツットガルト&パリに臨むらしいが、勝ち進むことはあまり期待していないようなスケジュールではある。
- 昨シーズンのマジョルカにおける優勝ポイントが時効になったものの、世界ランキング5位をキープ。昨シーズンは、ここからヨーロッパのカーペットを避け、中南米のクレーでポイント稼ぎを目指したあげく、見事に失敗したのだが、そのおかげ(?)で、”年末まで防衛するポイントはゼロ”という気楽な立場。
- 来年のデビスカップドローが発表され、ブラジルはホームにフランス(!)を迎え撃つことに。「すごく嬉しいよ!もちろんタフな相手だけど、今年だって敵地でカーペットという悪条件でもあれだけ戦えたんだ。ホームのクレーコートだったら、チャンスはたくさんある。」
グランドスラムカップ (ミュンヘン) Sep28〜Oct3
- 1回戦の相手は、グレッグ・ルゼドスキー(英)。「そりゃ、嬉しい!」と冗談を飛ばしながら、「カーペット
では最も手強い相手だよ。難しい試合になると思うけど、少なくとも彼をてこずらせるように頑張る。」とのこと。左利きのルゼドスキー戦に備えて、メリジェリと練習。
- 対ルゼドスキー戦は、3−6,6−3,3−6で敗退。やはりルゼドスキーのサーブにかなり苦しんだようだ。試合後、珍しく、審判に対しては手を挙げただけで握手をしなかったのが気になるが、判定のトラブルでもあったのだろうか?
- この後は、ベーゼルで行われるスイスインドアに出場する予定だったが、右腕上腕部に痛みがあるということで、大事をとって、一旦ブラジルに帰国する模様。復帰は、ウィーンで、その後シュツットガルトとパリに出場予定。
里帰り中、、、
- ブラジルに帰国。いくつかのTV出演をこなした後、故郷フロリアノポリスへ。チャリティ活動を始めとする地域社会への貢献を評価され、フロリアノポリスがあるサンタカテリナ州より、Community's
Friend Trophy賞を受賞した。
- インドアシーズンに備え、人工芝コートでサーブ&ボレーの特訓中。「カーペット等の速いコートでは、とにかくもっと前へ出るべきなんだ。」と語るコーチのラリ・パソス氏も、練習の成果には手応えを感じているようだ。(ちなみに、パソスさんは最近ゴルフに目覚めたらしい。)
US OPEN (フラッシングメドゥ) Aug30〜Sep12
- 今年最後のグランドスラム。1回戦の相手は、ボーダン・ウリナック(チェコ・80位)。これまでの対戦は、3勝1敗でリードしているものの、スコアは常に競っており、なかなかタフな1回戦になりそう。「ボーダンは常に思いがけない戦法で当たってくる。彼に動きを読まれないようにしないと。」
- 優勝候補の筆頭ピート・サンプラスと練習、、、は良かったのだが、サンプラスが背中に異常を訴えて中断。ラフターも故障を抱えているし、混沌としてきたな。
- 先週、「せめてTVに映るまで!」と書いちゃったけど、なんと、WOWOWが1回戦から放送してくれるらしい。とても嬉しいけど、前言は撤回しなければなるまい。「せめてベスト8まで!」(しかし、意外な放送カード選定だ。USオープンでの試合ぶりはまだみたことなかったので、とても楽しみ。勝ってね〜。)
- ウリラック戦は6−4,6−4,6−3,試合時間1時間40分で手堅く勝つ。「コート上ですごく楽しむことができた。」という本人のコメントどおりのプレイを、こちらもTVで楽しむことができて満足。でも、もっとみたいな〜。今後の見通しについては、「ここでは3回戦進出が最高で、その先がどういうものか自分でもわからないけれど、何事にも”初めて”はつきものでしょう?それが今回起こればいいね。」
- 2回戦のポール・ハーヒュース(オランダ・122位)戦は、アーサー・アッシュ・スタジアムのナイトセッションで行われることに。昨年末、「近視&乱視気味で夜は見えにくいよ。」と語っていたけれど、ちゃんとコンタクトをつくったのだろうか?
- ハーヒュース戦は6−3,7−6(7−4),3−6,6−2,16本のサービスエースを含む51本のウィナーを決めて勝つ。「第2セットのタイブレークですごく良いプレイができたので、ちょっと調子に乗りすぎて、第3セットはプレイが雑になってしまった。でも、第4セットでは、しっかりと調子を元に戻すことができたし、楽しんだよ。今回は、あまり結果にこだわらず楽しむように心がけているけれど、それが上手くいっているみたいだね。」
私が心配していた、ナイトセッションについては、やはり気になった様子で、「ちょっと眼に問題があって、普段おかさないようなミスをしてしまったけれど、あまり慌てることなく対処できたよ。」
- 3回戦の相手は、こんなところで当たるか?!ゴラン・イヴァニセビッチ(クロアチア)。「ランキングは落ちているけれど、危険な相手だよ。とにかくサーブを返すこと。たとえ3本連続でサービスエースをとられてもメゲないで頑張る。」とのこと。TV放送もあるし、頑張って!
- TV放送は、降雨によるスケジュール変更に伴いコートも変更され(ルイアームストロングからNo2コートへ)おじゃんに。残念!しかし、結果は良く、6−4,6−2,6−4のストレートで勝つ。降雨による中断にはイライラするというより退屈したということだが、14本のエースを含む34本のウィナーに対しアンフォーストエラーは27本という締まった内容のゲームができたようだ。
- 強敵イヴァニセビッチに快勝したことで、優勝候補にも名前が挙がってきたのか、試合後の会見では優勝への見通しにも質問が及んだ。「マッケンローが君に関して、”ここで優勝するには、まだ若すぎる”とコメントしていたが、どう思うか?」という質問には、思わず笑いながら、「彼の言うことは正しいのかも。でも、今度の金曜(9/10)には23歳になるし、もうそんなに若くもないですよ。」とご返答。
- 4回戦のマグナス”絶好調”ノーマン(スウェーデン)戦は、背中を痛めたノーマンの棄権であっけなく決着(第1セット7−6終了時点)。強風が舞うアーサー・アッシュ・スタジアムで優勢に試合を進めていただけに、ノーマンには気の毒だったが、これは仕方がないこと。逆に「今日は僕の日ではないと思っていた。」というグガにとっては、ラッキーな準々決勝進出だ。
準々決勝に関しては、相手がまだ決まっていないこともあり、「午後2時以降に始まって、太陽がサンサンと照っていて、観衆がたくさん入ったスタジアムでやりたい。」らしい。要するに、午前11時に始まって、曇天の強風で、ちっともお客さんが入っていなかった今日の試合は、気分が乗らなかったということね。
- 準々決勝の相手は、2連敗中のセドリック・ピオリーン(フランス)。よく一緒に練習をしているということもあり、ピオリーン側の評価は高いが、かなり難しい相手といえそう。しかし、成長ぶりを確かめるにはとても良い相手ではある。
- 準々決勝は、6−4,6−7,6−7,6−7で競り負ける。グガ本人は、もう少しラッキーだったら勝てたかも、、、と語っているが、やはりピオリーンの戦術・上手さが勝っていたゲームだったと思う。ローランギャロス・ウィンブルドンに続き準々決勝進出という結果は、地力がついてきたという証明で、高く評価したいが、メドベデフ、アガシ、ピオリーンといった、攻守に渡って自分の形をしっかりと持った上手さのあるプレイヤーに阻まれたというのも、しっかり考えなければならないポイントだろう。しかし、本日付けで23歳になったばかりという若さ。のんびりしている時間はないものの、あまり早くまとまってしまうこともないね。
- 対戦相手のピオリーンも、勝てたのはちょっとした運の差、、、と言いながらも、自分の戦術が正しかったことをしっかりとアピール。そして、第3セット、グガのスーパーショットをこれまた超美技で返球し、感嘆した対戦相手から握手を求められて、なぜか固まっていたシーンについては、、、「普通、ネットを越えて握手を求めるというのは、試合が終わるときぐらい。だから、”えっ、棄権するの?”と思ってビックリしたんだ(笑)。彼は、ただただ僕のプレイを祝福したかっただけだと思う。だけど、普通あんなことはないからね。ちょっとビックリしたんだよ。」
- USオープンで初めて第2週まで残り、ニューヨークの街見物もエンジョイした様子。「ブロードウェイでミュージカルを楽しんだし、おいしいレストランもみつけたよ。僕の街(フロリアノポリス)では、週末にならないと遊ぶところがないけれど、ここでは、毎日何かしら楽しめるところがあるね。」
- この後は、ブラジルに帰って休養と練習。ドイツで開催されるグランドスラム・カップ(9/28〜)を皮きりに、インドアコートシーズンを開始する予定。この大会に出場するのは、一昨年に続き2回目だが、一昨年は、このグランドスラム・カップにおける捻挫で調子を落としただけに、巷で言うところの”リベンジ”といきたいところ。(あんまり似合わない言葉かな。)
RCAチャンピオンシップス (インディアナポリス) Aug16〜Aug22
対シャルケン戦は、7本のエースを奪ったサービスを武器に、6−4,6−3で5連勝を達成。試合時間は好調時のヒンギス並みの65分。「(シャルケンにとっては)連敗している相手とのゲームということで難しかったと思う。」と相手を気遣う余裕も。次戦の相手はアンドレイ・パベル(ルーマニア)とマグナス・ノーマン(スウェーデン)の勝者。
次戦の相手はノーマンに決定。この日は、インディアナポリス市内の小児病院を慰問した模様。
対ノーマン戦は、6−4,7−5で準々決勝へ進出。次の相手は第6シードのリオスを一蹴したセバスチャン・グロージャン(フランス・32位)。そう、今年のデ杯準々決勝で4時間42分も格闘した相手である。
グロージャン戦は、6−4,6−3で敗退、残念。グロージャンは連日の金星である。
これで、USオープンの前準備は2回のベスト8で終了。とにかく、本番頑張って!せめてTVに映るまで。
ATPチャンピオンシップスSuper9 (シンシナティ) Aug9〜Aug15
”一時的燃え尽き症候群”による約20日間のインターバル後の復帰戦は、ハードコートが舞台のスーパー9シリーズ。第6シードがつき1回戦は不戦勝、2回戦の対戦相手は未定。この日の練習相手は、コスタ&コレチャのスペイン勢。
2回戦の相手はスペインのアルベルト・マルティン(54位)。スペイン勢との練習に励んでいたかいがあって?6−2,6−3で快勝。「特に問題なし!」。次戦は第11シードのトミー・ハース(ドイツ)との対戦になるが、「お互い似たタイプだし、難しい対戦になると思うけど、調子も良いし大丈夫。」
ラペンティと組んだダブルスでも、ダム&ミルニィ組に6−2,4−6,6−4で勝利。こちらの次戦相手はオーストラリアのウッディーズ。
シングルスはトミー・ハースに7−5,7−5で競り勝ち、ベスト8へ進出。しかし、ダブルスはウッディーズ相手に3−6,0−6で沈没。
準決勝を目指しアンドレ・アガシ(米)に挑戦。第2セットは競ったもののストレートで敗退。(2−6,6−7(10-12))
久々のハードコートによる公式戦でベスト8まで進出したことで、本人はまずまず満足らしいが、そろそろアガシにもまた勝っておきたいところ。
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