モバイル関連ニュース 97年12月分


【97/12/31】
 さて、内蔵ハードディスクの話の続きですが、そんなに大容量を何に使うんだという話もありますが、私は今まで夢だった地図情報や各種辞典/辞書,音楽等のCD-ROMの大量のデータを持って歩きたいです。それも一度紹介したCD-ROM仮想化ツールの「CD革命 Virtual」By アーク情報システム「携速95」 By ソースを、大容量ディスクと併用することで可能になります。多少ながらデータの圧縮もなされますので、期待できます。「マイクロソフト エンカルタ 98 マルチメディア百科事典」あたりを常に持って歩くのもいいかもしれませんね。

 何しろ標準1.6BGディスクの重量は99gで、それを2倍以上の4GBタイプに変更しても僅か41gアップの140gですから、技術とは凄いものです。それでは、これがいよいよ今年最後の報告です。月の半分は出張というような状況でよく毎日更新出来たものです。アクセス有り難うございます。皆さん良いお年を!

【97/12/30】
 ゲットしたPanasonicの「Let's note mini」ですが、当面の拡張計画として色々思案中です。当然、標準メモリ16MBでは使用に耐えませんので、一枚しか刺さらない拡張メモリは、最大容量の64MBアップ、計80MB化します。(注文中。デスクトップのペンティアムプロ200MHzを搭載したWindowsNTマシンが64MBですから、笑えます。)そして次に狙うのが、内蔵ハードディスクの換装です。現状IBM製9.5mm厚の1.6GBタイプが内蔵されていますが、選択肢は複数あります。現在市場に流れているIBM製のベア・ドライブ(文字通り裸のハードディスク。秋葉原のパソコンパーツショップ等で入手可能です。)の一覧が「IBM 2.5-inch Hard Disk Drive」として公開されています。この内12.5mm厚のタイプも内蔵可能なことが分かっていますので、狙うは4.09GBタイプです。(実売価格は、現在6万5千円前後です。まだ高いですね。)

 私は、ノートブックで目指すものは、「羊の皮を被った狼」モデルです。通常この言葉は車に使用されることが多いですが、公道で改造車を乗り回す訳にはいきませんので、断念しています。(おとなしい外観のセダン車やワゴン車に強力なエンジンを積み込んで乗り回すというのは憧れもありますが...)しかし、ノートブックに関しては「オウン・リスク(改造の結果、壊れたら修理等に出さずに高価な文鎮にする覚悟を持つ)」で可能ですから魅力を感じます。わずか1Kgたらずのマシンが800×600ドットの解像度を持ち、メモリ80MB,内蔵ディスク4GBのスペックで、WindowsNTあたりが稼動していればクールですよね!?そう思うのは私だけだったりして..(^^;)

【97/12/29】
 昨日からPHSのPIAFSデータ通信を利用してインターネットを利用していますが、ユーザ認証完了もISDN並みに高速で、非常に快適です。また、自宅で電波の弱いPHSが使い物になるかと心配していたのですが、せっかくの電波を増幅するホームアンテナも不要なほどです。(嬉しい誤算ですが...)ISDN化も良いのですが、個人的にはコードフリー・インターネットは自宅でも充分威力を発揮出来ます。(この文章も食卓からアップしています)長時間利用に有利な定額料金プランを1ヶ月当たり2,900円から1,900円に引き下げる「32Kデータ通信」の通信料金値下げも報告しましたが、98年は「受け専:携帯,かけ専:PHS」の一人2台体制がトレンドです!?

【97/12/28】
 ソフトバンク株式会社からサブノート・PDA・携帯電話の使いこなしに関する月刊のマガジン「MobilePC Home Page」が公開されています。98年2月号(発売中)では、注目の「BIBLO NC3 13 vs Let's note mini」の比較記事があります。Webページには目次のみですが雑誌では、CPUパフォーマンスやバッテリーテスト,分解写真迄あり、見ごたえのある記事です。

【97/12/27】
 この「虎の穴」も年末/年始モードとなり、「NTイントラ虎の穴」「モバイル虎の穴」共通の内容のコラムスタイルでリラックスしながら進めて参ります。

 突然ですが以前から注目していたPanasonicの「Let's note mini」*重量1.0kg,画面表示モード:SVGA,ハードディスク:1.6GBを入手しました。NYからの通信にも活躍してくれた愛用のToshiba Libretto 50CT(ワールド仕様)の後を継いでくれます。インプレッションは少しずつアップしていきます。注目すべき点は、Libretto(通常は9.5mm厚迄)と異なり12.7mm厚のハードディスクも格納出来ますので、ハードディスクを換装する場合、出回っている4GBタイプにも簡単に入れ替え可能なことです。また、増設メモリ(64MBタイプで、計80MB化)が品不足で来年1月中旬しか入手出来ない為、スワップ多発で使いづらいです。

【97/12/26】
 株式会社マクニカからPCカードスロットに接続するタイプのマイク内蔵型のCCDカメラと、ノートPCを使ってビデオ会議を行なう「TV会議システム"会議の達人for Note"」が公開されています。価格は、59,800円です。対象はノート型DOS/Vマシンで、リアルタイムなビデオ会議を行なう「CU-SeeMe3.0」と、電子メールでビデオを送信できるツール「LiveMail」がバンドルされています。ノートブックパソコンでTV会議システムとは面白いですね。

【97/12/25】
 NTT中央パーソナル通信網株式会社からデータ通信に限り、Eメールなどの短時間通信に有利な1回当たり10円の通信料金値下げと、長時間利用に有利な定額料金プランも1ヶ月当たり2,900円から1,900円に引き下げる「32Kデータ通信」の通信料金値下げが公開されています。平成10年2月1日(日)から実施です。定額料金プラン「32Kデータ料金プランF5」が大幅値下げされて月額が1,900円(延べ5時間になるまで何回でも利用可能)になりますので、最近は64Kbpsデータ通信も具体化してきたことですし、データ通信はPHSに決まりですね。

【97/12/25】
 この「モバイル虎の穴」のトップページのカウンタ(来訪者の方)が6万を突破致しました。これからもご愛顧お願い致します。最近、アクセスが急上昇中です。有り難うございます。

【97/12/24】
 松下電池工業株式会社から32メガバイトから 4メガバイトまで、6品種を品揃え「コンパクトフラッシュカードを市販開始」が公開されています。12月25日から発売で、価格は66,000円(最大容量の32MB)です。

 フラッシュカードのデータ書き換え回数には寿命があるとは知っていましたが、100万回OKの製品です。

【97/12/23】
 マイクロソフト株式会社からMicrosoft Windows 95が稼働しているコンピュータのネットワークパスワードが盗まれる問題(97年5月末公表)対応パッチの日本語版「パスワードセキュリティ強化のためのMicrosoft Windows 95アップデート」が公開されています。

 まず、この問題の特徴として注目しないといけないのは、コンピュータに物理的にアクセスする必要があり、ネットワークを経由してネットワークパスワードを不法に盗まれる訳では無いということです。しかし、ユーザーがネットワークにログオンした状態で、Windows 95を実行しているコンピュータを放置した場合、コンピュータのメモリを不法なプログラムによって走査することにより、そのユーザーのネットワークパスワードを取得されることが有り得ます。このパッチに頼らずとも、ちょっと席を外した際にも「パスワードによって保護されたスクリーンセーバーを使用する」等の自衛策は必須だと思います。


【97/12/22】
 NTTDoCoMoから携帯・自動車電話機のROMに書き込んでいた電話番号などの情報を、移動機端末から取り外し可能なカードに書き込むことによって、同一の電話番号で複数の移動機端末での利用を可能とする「DoCoMoアプリケーションカード」の導入が公開されています。12月19日に郵政大臣に認可され、98年1月下旬を目処に実施予定です。

 契約者情報の記録先が「DoCoMoアプリケーションカード」になる為、通話料金などはカード所有者に請求されます。また、DoCoMoアプリケーションカードに対応している端末(携帯電話)は買い換えも「DoCoMoアプリケーションカード」を差し替えるだけですので、簡単です(私なんかは、3ヶ月に1回位、買い換えそうでコワイ)。一番気になるセキュリティは、「DoCoMoアプリケーションカード」を移動機端末に挿入する毎に、4桁の暗証番号を入力する必要があり、暗証番号の入力を3回誤ると、ロックされ利用出来なくなっています。尚、欧州などで使用されている携帯電話GSM方式では、すでに同様のカードを実現済みです。

【97/12/21】
 ソフトバンク株式会社からサブノート・PDA・携帯電話の使いこなしに関する月刊のマガジン「MobilePC Home Page」が公開されています。当月号の特集の内容や、モバイル関連のニュース等が掲載されています。尚、98年1月号(発売中)より、雑誌の呼び方が「モービルPC」から「モバイルPC」に変更されています。ちなみにこの雑誌は95年11月号から創刊されましたが、私は創刊以来1冊も欠かさずに購入/保有しています。

【97/12/20】
 ニフティ株式会社から関東甲信越・東海・近畿地方に限定して提供してきたポケットベル向け「電子メール着信通知サービス」を全国的にサービス展開するネクストサービス対応ポケットベル向けに「電子メール着信通知サービス」を全国に展開が公開されています。12月24日からサービス提供開始で、利用価格は設定料金:100円/月,呼出料金:10円/回です。

 尚、来年3月31日まで、ネクストサービス対応ポケットベルを対象とした電子メール着信通知サービスの「設定料金」と「呼出料金」を無料とする新サービスの開始記念キャンペーンが行われます。niftyメールが中心の方は注目です。ちなみに私はインターネットメールが中心ですので、NTTドコモ(NTT移動通信網株式会社)の「外出先でも電子メールが見れる」を利用中です。

【97/12/19】
 カシオテクノ株式会社から11月にアメリカの「COMDEX FALL 97」にて発表された「WindowsCE 2.0(英語版)」搭載の「カシオペアA-20」を日本国内にて、数量限定で販売するカシオペア英語版 A-20「国内限定販売開始」のご案内が公開されています。12月18日から発売で、価格はオープンです。

 バージョンアップなどによる日本語への対応は当然出来ません。しかし、修理等のハードウェアのアフターサービスは、「カシオテクノ 東京サービスセンター」1ヶ所ながら実施してくれますので、通常は国内無保証で使用しなければならないことを考えれば、英断と言えます。尚、先週行ってきたNYの平均的なパソコンショップでは「WindowsCE 2.0(英語版)」搭載機は殆ど見掛けませんでした。

【97/12/18】
 株式会社東芝からフラッシュメモリを2個搭載することによって、 従来の2倍のメモリ容量を実現したスマートメディア「16MBスマートメディアの新製品の発売および今後の大容量化への対応について」が公開されています。来年第1四半期からサンプル出荷開始予定で、サンプル出荷価格は30,000円です。2001年までに128MB製品も開発目標となっています。しかし、スマートメディアはペナペナな感じがするのは私だけ?

【97/12/17】
 松下電器産業株式会社から通常機比約3倍の耐衝撃・耐振動・防塵・防滴構造をもつノートパソコンシリーズとして、太陽光線下でも画面に対する反射を抑え見やすさを向上した屋外対応液晶搭載モデル「プロノート・エフジー屋外対応液晶搭載モデル新発売」が公開されています。12月18日から発売で、価格は54,800円(12.1型カラー液晶タイプ)です。

 マルチメディアポケットには新たに、120MBの大容量(専用ディスク使用時)で、かつ従来の FDとの互換を持つ書き換え可能なスーパーディスクドライブ(オプション)も内蔵可能となっています。「屋外対応液晶」「頑丈設計」とモバイル コンピューティング向けのコンセプトを持つ製品ですが、約3.6Kgの重量がもう少し軽くなれば嬉しいです。

【97/12/16】
 NTT中央パーソナル通信網株式会社から「ドラえもん」をデザインしたPHS「新型PHS『ドラえホン』の発売」が公開されています。来年2月上旬から発売予定で、価格は20,000円です。

 ネーミングが泣かせますので、受け狙いだけで、欲しくなりました。通話着信時の「ドラえもん」のテーマソング(『ドラコール』)、「ドラえもん」の声で応答する留守録音機能、登録した電話番号以外への発信を制限する『チャイルドロック』が採用されています。

 なんといっても目玉の機能は、『ドラえホン』は、PHSを持って外出している人のおよその居場所を、FAXで確認できる「いまどこサービス」(NTTパーソナル中央にて実用化試験中の「位置情報提供サービス」を利用)に対応していることです。これは、自分の年頃の娘がどこにいるのかが非常に心配なお父さんが、「いまどこサービス」に対応していることを秘密で、自分の娘にこの『ドラえホン』を買ってあげる姿が目に浮かぶようです。

【97/12/15】
 Netscape Communications社からFTPサイトよりダウンロード可能な形態で一部環境で「Java」がうまく動かないという不具合にも対応した単体版「Netscape Navigator 4.04」のナント日本語版「Netscape Navigator 4.04日本語版」のWindows 95/NT版が公開されています。

 いつもの通り、正式ではない公開形式であり、直ぐ削除される可能性もあるので、評価したい人は迷わずゲットしたほうが良いと思います。尚、8.7MB程度で「n32e404.exe」(英語版と全く同一の名称の為、注意が必要)というモジュール名です。

【97/12/14】
 帰途につく機内からです。いよいよ成田迄、後1時間。いよいよミッション(商社の人は使命をおびた出張のことをこう呼んでいました)も完了です。現在のアメリカのコンピュータやネットワークを取り巻く環境の報告を少々書きたいと思います。

 アメリカの雑誌やパソコンショップを見てみると、以下で紹介する製品が現在アメリカで評価を得ているようです。(私の偏見も入っていると思いますが...)まず、PDAは文句無しに「3Com PlamPilot,Professional Edition」です。またWindowsCE機の「Philips Velo1」も評判がいいです。(他のWindowsCE機に比べるとキビキビ動作する)また、ノートブック機はIBMやDellの決して小さくないものが受けています。(アメリカ人は車での移動が中心の為、重量はあまり気にせず、安くて丈夫なものを好むようです)SONYやFujitsuも店舗では見かけ、健闘しています。また、Toshiba Libretto 50CT(70は店舗ではまだ殆ど流通していない)も話題製品みたいに良く店舗で見かけます。

 またネットワーク関連ソフトは、ネットワーク用OSは「Microsoft Windows NT Server 4.0」,Webブラウザは「Microsoft Internet Explorer 4.0」(Microsoftの特にJavaに対するなりふり構わないやり方を嫌いな人はアメリカでも沢山いますが...),Webサーバは「Microsoft IIS 3.0」,Webオーサリングツールは「Microsoft FrontPage 97」,情報フィルタリングツール(子供たちに有害なWebコンテンツを見させない)は「Cyber Patrol 3.1(マイクロシステムズ製),グループウェアは「Lotus Domino 4.5」(日本ではロータス・ノーツ・ドミノと、ノーツという単語を残していますが...)がまだまだ強そうです。(日本ではExchage Server 5.0も善戦していますが、こういう分野ではアメリカ人は保守的で、費用を回収するまでは、決して製品を乗り換えたりしませんし、バージョンアップにも慎重なようです。)ネットワーク・バックアップツールは、「ARCserve 6.0」です。ちなみにアプリケーション・スィート(統合オフィスソフト)は「Microsoft Office 97」で決まりです。

 尚、日本では殆ど市場として立ち上がっていませんがアメリカでは、「IP Address マネージメント」というカテゴリが明確に存在する為、日本ではビジネスチャンスの分野でしょう。(日本語にローカライズされていない製品がアメリカには、沢山ありました。)「Fall Internet World 97」でもMetaInfo社(NTベースのインターネット製品を得意とする私の好きなソフトベンダー)も「Meta IP」という日本で未発売の製品を出展していました。(社員の方もフレンドリーで、日本から来たと言うと、いきなりMetaInfo社特製のTシャツを貰ってしまいました)
 いよいよ、これで「リアルタイム出張報告」である「虎の穴 In 紐育 特別編」を完了します。明日からは、通常の「虎の穴」シリーズに戻ります。一週間お付き合い有り難うございました。

(写真は全米に100店舗近くのパソコン・スーパーストアを展開する「COMPUSA:コンプ・ユー・エス・エー」のNY五番街38thストリート店)

【97/12/14】
 (現地は12/13)さて、本日からNYをたって、成田へ向かいいます。たった14時間程度のフライトですが時差がありますので、現地13日(土)の11時からの出発で到着するのは14日(日)の夕方です。う〜ん、損した気分ですが仕方ありません。それでは、日本からまたアップロードします!

【97/12/13】
 (現地は12/12)「Fall Internet World 97」の3日目です。本日は小雨交じりの天気に戻りました。この文章は夜のNY散策から戻った午前2時に書いています。(現地時間は日本の14時間遅れです)

 「Fall Internet World 97」を総括して考えますと、少なくとも新技術や新製品の展示会では無く、大手のパートナー企業の囲い込みの場とかしており、マイクロソフトはパートナー企業を中小88社引き連れての参加ですし、オラクルも同じような状況です。
 ちなみに、大手ベンダーと(大手とタイアップしていない)ベンチャーは、全く別なフロアーで、明確な立場の違いがあります。それでも、ファイアウォール技術の内「パケットフィルタリング」をポート単位にWebブラウザから設定可能な機能を持つハブ等、日本ではまだお目にかかれない製品もパラパラとありました。しかし、私は目指していた日本で未紹介のNTベースのインターネット/イントラネットソフトは、小さなベンチャー企業のものでも日本企業のアプローチを受け、何らかのライセンシーを結んでいるものばかりです。やはり、日本のベンチャーを丹念にもう一度探すしかなさそうです。

 尚、今日の夕方はジョンレノンが遭難にあった「ダコタハウス」やゴッホの「自画像」も収蔵されているメトロポリタン美術館(数億円の価値を持つものを含む殆どの絵が、ガラスでの保護も無いそのままの形態で展示されていてビックリ!)等を訪問しました。夜は夜で、お互いに手に付けてじゃんけんが出来そうなツメを持つ巨大なロブスター(但し全員当然チョキばかりで勝負はつかない)料理でした。また、「アイリッシュ・バー」や「ジャズ・バー」も堪能しNY最後の夜が更けていきました。

(写真はSUNがJavaのスローガンとして掲げていた「エニー・クライアント エニー・ネットワーク エニー・タイム」です。みなみにJavaの精神として、「ワイト・ワンス ラン・エニーウェア:一度記述すればどこでも稼動する」とも以前から言っています。)

【97/12/12】
 (現地は12/11)「Fall Internet World 97」の2日目です。本日は前日の雨から小雪の舞う天気に変化しています。本当に寒いです。(ちなみにNYの位置は青森とほぼ同一)

 朝から「キーノート(基調講演)」を聞くのですが、昨日のAOL(アメリカオンライン)CEOに至っては説明のパワーポイントの資料さえ無し、オラクルの会長兼CEO、ラリー・エリソン氏は、「ネットワークコンピューティング」と「TCO(管理コスト)削減」で目新しい情報無しでした。(ちなみに私は英語にヒアリングは全くと言ってよいほどダメです。パワーポイントの目に見える資料と、かろうじて理解出来る講演中に頻繁に出てくるテクニカルターム:技術用語だけで何とか聞いています。こんなことなら英語にもっと熱心になれば良かったと後悔します。あ、でも2年前の出張でもそう後悔したんだったっけ!)

 今日のキーノートは、JavaSoft社の社長アラン・バラッツ氏です。講演用の演台に付く前からジョーク大会です。もっともらしい雑誌を手にして、架空の記事を紹介する形でマイクロソフトのJava対応をこき下ろしたり、IBMがマイクロソフトと同じようにテレビ局を傘下に収めて、それがCBCだったので、社名はICBMになったとか(ICBMはご存知の通り大陸間弾道ミサイルのこと)、MacOS8はコテコテだ等、ジョークで言いたい放題で、会場内は大爆笑です。ちなみに、プレゼンテーションツールにはマイクロソフトのパワーポイントをせず、敢えてWebブラウザ(ネットスケープナビゲータ)を使用しており意地を感じました。しかしプラットフォームはAT互換機ノート上で稼動するWindows95です。(UNIXだったら凄かったのですが...また展示会場内でもMacは皆無です。あのアドビ社ですらMacを使用していません。)しかし、見せ場もちゃんと用意していました。「SWING」という技術で、Javaオンリーで、Webブラウザの画面上にアプリケーションの「ダイアログボックス(各種ソフトの環境設定画面)」に相当するものを表示させ、そのスライドバーやチェックボックスが実にスムーズに操作可能です。(後で他のメンバと「あれはコッソリC++で作っていたんじゃないか?」と話す位でした。Javaオンリーで稼動すると位置づける「JavaPC」の現実味が実感できます。また、Java版のプッシュ技術「NIAGARA」のデモもありました。デモ中もSUNの人間のメールアドレスが「@microsoft.com」となっていたのを、慌てて「@sun.com」に修正して見せたり、ショッピングの画面のデモで商品購入の目的を「GIFT スコット」(SUNの会長の名前)にしたりとサービスを欠かしません。Javaの健在さ/パワフルさを充分にアッピールする講演でした。(ヒアリングが殆どダメな私を此処まで楽しませるとはおそろべしエンターテイメント魂!)

 尚、今日の夕方はあの一番の商業地の5thアベニュー(五番街)で、他のメンバがカード詐欺まがいにあったり、夜は夜で、韓国料理店で私が生まれて初めて食べるユッケ(肉の刺し身風:日本では高額で量が少ない)を3人前注文したら巨大な一皿が出てきて「ああ、これが3人前一緒になっているのか」と話していたら、後ろのテーブルで残りの2人前をまだ準備していてビックリした事件等、盛りだくさんでした。

(写真はアメリカ人も注目して集まっていた、まだ一般非公開の「Windows98プレビュー版」の壁紙で、トレードマークの窓の絵が光り輝いています。尚、Windows98は明確にコンシューマー向けと定義され、特徴はDVD再生ソフトサポートや「TVviewer」と呼ばれるテレビをメニューで選択したり、検索したりしてパソコンで見る等の機能です。)

【97/12/11】
 本日から(現地は12/10)「Fall Internet World 97」に参加します。朝6時過ぎから目覚めてmailを確認すると、某出版社から依頼されていた原稿の修正依頼が入っていましたので、慌てて修正して朝食のミーティング前に送付します。

 会場は凄い人だかりです。今回の密かな目的はスモールビジネスでもキラリと光るコンポーネント/ビジネススタイルを見つけることでしたが、2年前に同コンファレンスと異なり、「マイクロソフト」「サン」「オラクル」の3強が覇権を争う状況で、全く様変わりしています。(当然といえばそうですが..ちなみに、ネットスケープ単独での出展はありません?)また、期待していた「SOHO」というキーワードは意外なことに全く出てきません。う〜ん、困った。しかし、いくつか今後のキーコンセプトらしきものも見つけたので、よしとします。(帰国してからも何回か講演会らしきものがセッティングされていますので、整理して報告することにします)

 尚、今日の夕方はタクシーの乗車拒否から、零度の雨のNYで3時間傘無しで濡れっぱなし&危険な8番外以西からの大行進を経験したり、夜は夜で、夜の地下鉄探索,チャイナタウンでの北京ダック腹一杯で食べ残し事件,深夜のハーレム「アポロシアター」訪問するも既に閉まっていたが充分楽しかった事件 等の通常は出来ない体験をNYで生活されていた海外の達人の方のおかげで安心して体験出来ました。お世話になりました。

(写真は日本では珍しいノベルティとしてばら撒いていた「real 5.0」のペットウォーターとバックは「real 5.0」ミニセミナの風景です)

【97/12/10】
 ニューヨークに到着しました。現地では、一日遅れの12/09になります。(私は同じ日をもう一度やり直せるので「タイムマシーン現象」と勝手に名付けています)以下は機内で書いたものです。(このコメントがちゃんとアップロードされているということは、ニューヨークからのインターネット接続がうまくいったということですね)

 今丁度、ロッキー山脈を越えたあたりで、このフライトも後4時間程度です。さて、今回の航空機はANAを使用します。2年前ボストンへ出張した際は、アメリカのユナイテッドでしたので、向かう飛行機の中から既に外国といった感じ(当然スチュワーデスも米国人で、機内放送も英語)で、かなり気合いも入りました。また、一旦成田空港からハブ空港のシカゴまで飛び、その後アメリカの国内線に乗り換えてボストンへ入りました。

 しかし、今回は成田からニューヨークへの直行便ですし、ANAということで、スチュワーデスも日本人、席の周りの乗客は見渡す限り殆ど日本人です。特に前回は食事が3食もあり、バターたっぷりにお菓子攻めで参ったのですが、今回はいきなり「アナゴ飯」と嬉しい配慮です。(あの「ミート・オア・フィッシュ?」という英語が懐かしいです)

 また、機内で放送される映画も「ロスト・ワールド」の日本語吹き替え版で仮眠を取らないといけないのに、ついつい見てしまいます。(これって、もうビデオ化されていましたっけ?)前回はエコノミーということもあり、シートが窮屈でたまらなかったのですが、今回は同じエコノミーでも使用機材が「747」でシートも「RECARO(レカロ)」製で快適です。

【97/12/09】
 さて、本日よりニューヨークへ出発です。現地から随時インターネット経由で、報告していきたいと思います。先週も4回飛行機に乗るような状況でしたので、充分に準備が出来なかった(この文章は、成田空港行きの成田エキスプレスの中で書いていますが、まだトラベラーズチェックの購入どころか、米ドルへの両替も済んでいません。)のですが、今回の出張では以下のようなものを携行します。

 ○文章入力用/インターネット接続(予備):HP200LX
 ○インターネット接続/デジカメデータ吸い上げ用:Toshiba Libretto 50CT(ワールド仕様)
  (予備バッテリ1本)
 ○デジタルカメラ:ピコナ
 ○単3乾電池(リチウム):8本
 ○デジタル携帯電話
  (当然海外では使用出来ませんが、成田からのアクセス用です)

 尚、今回はスナップが中心になりますので、通常のカメラは持って来ていません。またMDウォークマン(海外用FMチューナー付)や、電池式シェーバーにいたるまで単3乾電池で統一しています。また、アメリカで生産され富士写真フィルムが国内で販売するリチウム電池は、寿命がアルカリの3倍,重さが3分の2,-20度でもOK,5年以上劣化しない等の特徴を持ち、モバイルには最適です。(但し、価格は約400円/本)

 現地からのアクセスには、海外ローミングサービスを行うインターネット・サービス・プロバイダの中から今回はSO-NETをチョイスしています。あまり深い理由は無いのですが、数日前に契約をしようとした為、海外ローミングを含めてオンラインサインアップが可能で即使用でき、現地へのアクセスポイント迄の通話がフリーダイヤルを使用出来るという特徴があるからです。

 そろそろ成田空港に到着しそうです。それでは現地からの報告をお楽しみに!(この文章は出国手続きが終わった時点で携帯電話経由でアップロードしていますので、海外アクセス?になります)

【97/12/08】
 突然ですが、本日から東京に移動し、明日の成田発でニューヨークで開催される「Fall Internet World 97」に参加します。その為、この「虎の穴」も急遽内容を変更し、モバイルでの「リアルタイム出張報告」を今後1週間行います。お付き合いの程、宜しくお願い致します。(帰国してから、今後1週間のモバイル関連ダイジェスト版を作成予定です。)さて、モバイルでの「リアルタイム出張報告」成功するのか?ご期待下さい。

【97/12/07】
 株式会社フォーディーコミュニケーションズから出張先で突然メールのやり取りをしなければならなくなっても、借り物のWWWブラウザーから電子メールを読める無料サービス「日本初!電子メール統合環境 RobotMail」が公開されています。無料で利用可能な理由は、広告費用にて運営されている為です。面白いサービスが増えて来ましたね。類似の先行サービスに「WebMailer」があります。

【97/12/06】
 NTT DoCoMoから初心者でも簡単に電子メール等が利用出来る端末として、メッセージ送信と10円メール送受信専用の新型モバイルツール「pocket board(ポケットボード)」を発売 が公開されています。12月12日から発売予定で、ドコモ支店・営業所価格は12,800円になっています。

 通信速度9600bpsのデータ通信用アダプタと、携帯電話との接続ケーブルが本体内に収納されており、他にはデジタル携帯電話を用意するだけです。重量も約235gで、アルカリ単4乾電池×2本を使用して通信時でも、12時間以上稼動可能です。価格/重量/稼働時間がバランス良くまとまっており、初心者の方にはお薦め出来るかもしれません。

【97/12/05】
 マイクロソフト株式会社からこの「モバイル虎の穴」で【97/11/23】に報告した「ページ・リダイレクト」バグ修正も含むInternet Explorerの新バージョンの日本語版「Internet Explorer 4.01日本語版」が公開されています。昨日予測した通りになりましたね。尚、「Internet Explorer 4.0日本語版」が既に組み込んである場合、インターネットに繋がった状態で、メニューの中の「ヘルプ」の「製品更新」を行うことにより、「Internet Explorer 4.01日本語版」へ更新可能です。

【97/12/04】
 Microsoft社からセキュリティバグ用修正を吸収したInternet Explorerの新バージョン「Microsoft Incorporates Leading Accessibility Features Into Internet Explorer 4.01 」が公開されています。Internet Explorer 4.0公開から2ヶ月後で新バージョンが公開です。しかし、今日もこの「モバイル虎の穴」で【97/11/23】に報告した「ページ・リダイレクト」バグは、日本語バージョンでまだ修正されていません。ちょっと時間が掛かっていますね。ひょっとしたら、この「Internet Explorer 4.01」日本語版リリースで一緒に直すつもりなんでしょうか?

【97/12/03】
 日本アイ・ビー・エム株式会社からPC DOCKにて一部「Thinkpadモデル」に対し、ハードディスク・アップグレード・サービス並びにソフトウエアを工場出荷時の状態に戻すソフトウエア・リカバリー・サービスを実施する「ハードディスク・アップグレード・サービス」が公開されています。11月29日から受付開始で、最大容量の「4GB+ソフトウエア・リカバリー・サービス」で、107,900円になっています。値段は決して安くないのですが、メーカー自身がこうしたサービスを行うことは、自分が発売した製品を長く使ってもらおうという気持ちの表れですから、消費者としては大歓迎のサービスです。

【97/12/02】
 スリーコム ジャパン株式会社から12/1〜12/25までの期間中、特製の本皮ケース,入力用ペン,Tシャツと保証期間延長のサービスに加え、抽選で純正レザージャケットが当たる5大特典付き“クリスマス エディション”を2,000セット限定発売する「『PalmPilot』クリスマス特別プロモーション」が公開されています。5大特典付き“クリスマス エディション”は、12月1日(月)から発売され、価格は69,800円(税別)です。

 本年6月から日本国内でも正式に取り扱い開始している『PalmPilot Professional(英語版)』 (標準小売価格:59,800円税別)ですが、親会社であったU.S.Robotics社と3Com社が合併したりで、よく状況が見えず、私自身不安に感じていました。しかし、今回の“クリスマス エディション”は、日本国内でもスリーコム ジャパン株式会社が、事業継承会社として正式に発足したことを記念して発売されるものですから、安心しました。値段の安い並行輸入版と比較した場合のメリットが良く見えないという意見が多かったですが、“クリスマス エディション”は大納得のお買い得バージョンです。これで、米国内では流通している液晶カバー(通称、鉄仮面)まで付けば完璧だったのですが..(欲張りすぎですね)

【97/12/01】
 Netscape Communications社から「Netscape Communicator」をJDK(Java Developers Kit) 1.1 対応にする修正パッチ「Netscape Communicator 4.0 JDK 1.1 Support for Windows 95 or NT」Final Releaseが公開されています。 「バージョン4.03」かそれ以降の「Netscape Communicator」で「SmartUpdate Patch Page」にアクセスし、「JDK Update」のボタンを押すと、「SmartUpdate」機能により自動的に JDK 1.1 対応パッチがあたります。ちなみに、今回Final Release版となっていますが、それでもJDK 1.1完全互換とはいかないみたいですね。


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