校長先生の挑戦 菊のさし芽で花一杯に

 

福井農園には、昨年育てた菊がたくさん新芽をつけています。この菊は小菊であり、小さな花をたくさん咲かせてくれました。この芽を200本ほど切り、自宅に持ち帰りました。大きな鉢に水を入れ、新芽を一日だけつけておきました。新芽を揃えて鉢に入れるとき、愛犬チェリーも手伝ってくれました。平成17年5月4日のことです。

さて次は、この新芽の長さを揃える作業です。畑から持ってきたときは、適当に切ったため20cmほどでした。これを5〜7cmに切りそろえ、下葉2枚を落としました。この形にすることで、土にさしやすくなりますし、発根を促すことになります。

この作業は、庭で行いました。庭で遊ばせていたチェリーは、退屈したのか休憩しています。植物も生き物ですから、作業は早くしなければなりません。1時間以上の作業でしたが、次第に慣れて能率が上がりました。

切りそろえた新芽は、テーブルに準備した育苗箱にさしていきます。畑から持ってきた土でしたが、少し水はけがよくないようです。育苗箱には横7列として、順次新芽をさしました。軽く土で押さえ、新芽を固定します。

やっとの思いで、作業が終わりました。一つの育苗箱には、約80本が並んでいます。合計150本以上はあります。二十年ほど前に、K中学校で菊の栽培を習ったことがあります。このときは、菊の三本仕立てでした。菊の増やし方や新しい芽の出し方はこのとき知りました。おかげで前任校の山北小学校でも、菊の三本仕立てができたのです。

学校にはプラスチックの鉢や素焼きの鉢が、使用されないままたくさんあります。今回の挑戦は、教室に飾る菊の鉢を大量に作ることです。しかし、このままでは苗は生長し、高さが1mを超えるおそれがあります。菊の性質として頂点の新芽を切れば、脇芽が出るという特徴があります。これを数回繰り返せば、茎の数が増え続け、高さも30cm程度のすばらしい花になります。花の時期は11月。一般的にはきれいに咲いている花がなくなる時期になります。花壇の花も盛りを過ぎ、そろそろ春の花壇の準備に入るころです。この挑戦がうまくいったときには、また皆様にご報告します。