校長先生の挑戦 パイプ切断はきつい

平成17年4月、草刈りと平行して行ったのが、グラインダーによるパイプ切断です。職員室での話題の中に、不燃物置き場を何とかしようと声が上がりました。この時期、先生方は身体計測・学力テスト・スポーツテスト・学級会と忙しいのです。周囲を見渡すと、暇な人間が一人いました。それは、私です。

上の写真は、4月21日(木)の不燃物置き場の様子です。ここには金属だけでなく、紙や木材など燃える物も置かれています。まずは燃える物の処理をしました。準備した90リットルのビニ袋に入れたところ、5袋もありました。ここには子供用布団や毛布があったのです。昨年の台風の後、誰かが学校に捨てていたのです。

午後になり、グラインダーを持参しました。最初の作業は、古い机と椅子のパイプ切断です。その前に座板と背板、さらに天板の木材部分をはずさなければなりません。二時間以上かかって、金属パイプを切断しました。机と椅子はかさばるため、場所も取るし見苦しく感じます。切断の作業は重労働でしたが、ある程度片付きました。この日の作業で、グラインダーの刃を五枚つぶしました。

 

数日後に不燃物置き場を見に行くと、再び金属パイプと防球ネットの枠が置かれています。体育倉庫を片付けた先生が、生徒に運ばせたようです。4月26日(火)の午後、再びパイプ切断の作業をしました。今回は長いパイプが多かったので、切断は楽でした。畑での支柱になると思い、長さを1mに揃えて切断しました。廃棄された品物の、再利用といったところです。この日もグラインダーの刃を5枚つぶしました。

学校とは不思議なもので、誰かが片付けない限りいつまでも廃棄した物品が残っていくのです。自宅と違って広い敷地と大きな倉庫がありますので、そのままの状態が多いのです。創立18年目の井芹中は、そろそろ施設と備品が傷んでいます。

 

4月28日(木)は、出勤してすぐに着替えました。いつもの作業服です。工事現場のフェンス(縦横2m)が学校にありましたが、これは工事の業者が放置していったものです。トラックに載せ、体育館の近くで切断しました。これは1時間で済みました。

さて、次の品物が大変でした。縦横3m以上もある大きな防球ネットの切断です。直径5cmほどのパイプと鉄骨が組み合わされ、頑丈な作りになっています。このままでは、処分場に運べません。ネットは破れ、金属の足も一つありません。今日まで運動場に捨てられていた品物です。これが最後と考え切断したのですが、なかなか切れません。2時間もかかり、しかもこれだけでグラインダーの刃は6枚もつぶしたのです。何とか作業も終わり、紐で結んで不燃物置き場に運びました。

4月の作業は、草刈りとパイプ切断の日々でした。グラインダーも草刈り機も、私個人の所有物です。すぐに道具を購入する癖がありますが、安心して使えます。山北小学校に勤務した経験が、井芹中で生かされています。校長は汗を流せと聞いたことがありますので、時間が許す限り環境整備に努力したいと思います。