推理・無番号の謎

 

疑問  番号がついていない石仏が、八体あります。その理由は何でしょうか。

無番号1体 熊本市春日1丁目8。熊本駅市電通りの北岡高観音境内。駅から見て、祇園橋手前。
無番号2体 熊本市春日3丁目4。セブンイレブン春日店の交叉点から細い路地に入る。
無番号3体 熊本市春日3丁目4。セブンイレブン春日店の交叉点から細い路地に入る。
無番号4体 熊本市春日3丁目4。セブンイレブン春日店の交叉点から細い路地に入る。
無番号5体 熊本市島崎7丁目。鎌研坂(かまとぎさか)を登りつめて県道に出た所。
無番号6体 熊本市花園7丁目。小萩山の山中。
無番号7体 熊本市西梶尾町819。福住さん方前三叉路。北部支所から東へ700m行き右折。
無番号8体 鹿本郡菊鹿町長谷原(はせばる)。旧椎持往還沿い。地域では駄護地蔵と呼ぶ。

推理  石工への連絡がなかったために、番号がつけられなかった。

同一番号のページで述べましたが、放牛は几帳面な人ではなかったと思っています。記録も取っていなかったし、同一番号があっても、気にしなかったと思います。村人から建立依頼があれば、それを受けて石工へ発注することになります。放牛は、さしあたって石仏の大きさ・形・文字等を石工に伝えると思います。無番号石仏には「願主」「他力」「放牛」の文字が見受けられます。
ところで、文字の中で変化するものがあります。それは、石仏の番号です。順序良く並んでいる品物には、誰でも番号を付けることができます。しかし、遠く離れている場所で制作されています。しかも平行して石仏が制作されているとき、混乱がおきたり、連絡もれがあるのではないでしょうか。完成前に番号を連絡しなければならないのに、次の依頼主が訪問します。そのようなときは忙しく、連絡を忘れることもあるでしょう。

 

推理  番号はないけれども、未発見石仏ではないだろうか。

この説はどうかなと思いますが、次のように考えました。現在第107体まで番号が刻まれている石仏で、まだ見つかっていない石仏が9体あります。この番号をつけるべき石仏が、これらの無番号石仏ではないかというものです。少し飛躍する面もありますが、第1体も本当は無番号です。未発見石仏9体と、無番号石仏8体の数が似通っているため、そのような推理をしました。
しかし、未発見石仏が各地で発見されれば、この説は誤りになります。