放牛石仏・第5体

(場所) 熊本市春日4丁目にあります。北岡神社裏の花岡山への車道を少し進み(200m位)、右手の旧登山道(墓地)入り口。小さなお堂です。平成11年8月訪問した時は、かぎがかかっていました。平成13年8月に再度見学したら中をのぞくことができましたので、写真を交換しました。

          

 

(石仏) 舟型光背の上部は折れていて、セメントで補修してありました。両手で宝珠を持っている地蔵菩薩の立像です。この石仏は享保8年(1723年)の建立です。

(測定) 蓮華座の底から測った全体の高さは、103cmでした。底から蓮華座の高さは16cmあり、仏像の高さは60cmです。光背の幅は41cmあり、底辺の幅は35cmでした。台石はありませんでしたが、堂の左横に台石らしき物がありました。縦と横は25cm、高さ36cmの直方体です。

(文字) 台石らしき物の正面に「享保八千卯五月」と読めますが、第5体の台石かはわかりません。後年作ったのかもしれません。

(備考) 明治10年の西南戦争のとき、大砲を引いて山を登る薩軍砲兵を、このお地蔵さんは見ていたのではないでしょうか。薩軍大将の西郷隆盛もこの地蔵の前を通ったかもしれません。なぜなら北岡神社を本営としていましたから。ここを訪問するなら、春がいいでしょう。頂上へは桜並木が続きます。仏舎利塔の近くには加藤清正関連の石がありますし、熊本バンドの記念碑もあります。