放牛石仏・第6体

(場所)熊本市池田一丁目の往生院墓地にあります。山門をくぐり、墓地の右奥まで進みますと、ステージのような場所に大きな地蔵さんがいくつも並んでいます。その台の上で一つだけ左隅に小さな地蔵が安置されています。それが第6体の放牛地蔵です。正面中央の地蔵が第100体の地蔵です。何度か訪問しましたが、最初は第100体に気をとられて、この第6体に気づきませんでした。

          

 

(石仏)光背までの高さは91cm。両手合掌の形で、地蔵尊立像です。この両手合掌の石仏は、第44体もあります。両手は合掌していますが、指先が欠けています。享保8年(1723年)に造られたものです。平成12年2月10日の朝、出勤前に撮影しました。

(測定)平成13年9月9日に再度訪問し、長さを実測しました。全体の高さは91cm、仏像の高さ51cm、蓮華座の高さは底から14cmありました。光背の幅は36cm、底辺は31cmです。台石は、横と縦が同じで36cm、高さは27cmあります。台石の正面と左側面に文字が刻まれています。

(文字)光背には正面右に「放牛」の文字が見えます。台石の正面と右面に戒名らしきものがあります。左側面に「享保八卯年7月」、「他力」、「古大工町」、「願主放牛」と刻まれています。

(道歌)  一たびも仏をたのむ行者とて まことの法はかないこそすれ (台石後面)

(備考) 第6体を撮影するときは、午前中がいいでしょう。石仏が東を向いているからです。そのかわり、第100体は右側の大きな木で日陰になっています。