放牛石仏・第7体

(場所)熊本市坪井四丁目の宗心寺本堂に安置されています。国道3号線浄行寺交差点の西側に、宗心寺というお寺があります。ここは本堂だけのお寺であり、人は住んでいません。本堂には鍵がかかっていて、普段は中に入ることはできません。ところが坪井商店街の夏祭が境内であったため、お参りできるようになっていました。平成15年7月20日の訪問です。

          

 

(石仏) 右手には錫杖を持ち、左手に宝珠を持っています。地蔵菩薩の立像で、作りは普通です。指先が欠けています。写真でもわかるように、左側頭部がはく離しています。光背の一部もはく離していました。享保8年(1723年)の9月に造られたものです。

(測定) 全体の高さは91cm、仏像の高さ48cmです。台石の正面と左側面に文字が刻まれています。

(文字) 光背には正面右上に「七体目」、その下に「放牛」の文字が刻まれています。台石の正面には、「他力願主放牛」と書かれていますが、他力だけは大きな文字になっています。また、右側に「享保八年九月」、左側に「熊本古大工町」と刻まれています。

(道歌)  なむあみだ なむあみだぶつの外は皆 思うも言うも 迷いなりけり (台石左面)

(備考) 平成14年5月6日に一度訪問しましたが、鍵がかかっていました。半ばあきらめていましたが、今回の夏祭で撮影の機会に恵まれました。この石仏に直接お会いできるのは、年に一回ということになります。