放牛石仏・第8体A

(場所) 島崎6丁目1にあります。新町からトンネルに入り、1kmほど直進します。慈恵病院前バス停から右折して、麹川にかかる麹川六号橋を渡ります。すぐに左折して200m程先の右手にに墓地があります。石垣が切れたところに大きなマリア像があり、その後ろに第8体Aがあります。道路の石垣から上は、慈恵病院の敷地です。墓地の向かいは以前ゴルフ練習場でしたが、現在は空き地です。平成13年10月6日、二度目の訪問です。

          

 

(石仏) 私のお気に入りの地蔵菩薩の立像です。仏像が小さいのでかわいく見えます。両手に六角形の香炉を持っています。香炉を持つ放牛石仏は、この石仏と第26体だけになります。左に傾いていますが、大きな供養塔がありますので倒れる心配はないと思います。この石仏は、享保8年(1823)の建立です。

(測定) 蓮華座の下からの全体の高さは、74cmです。蓮華座は13cmあり、仏像の高さは40cmとなっています。光背の幅は33cmで、底辺は28cmあります。台石はありません。

(文字) 光背の上部には「佗力」「念佛」「妙法」と三行に書かれています。右側に「願主熊本」「放牛」とあり、左側に「享保八卯十月日」と彫ってあります。

(備考) ここを訪問された方は、供養塔と地蔵が安置されている数多くの台石を観察してみませんか。ほとんどが墓石を利用したものです。多分無縁仏になってしまった墓ではないかと思います。それでも墓石ですから、名前を読むことができます。