放牛石仏・第9体

(場所) 住所は、熊本市春日3丁目3です。北岡神社の裏手から陸橋を渡り、田崎に向けて左折します。そこから500mほど行きますと、セブンイレブンがあるY字形の交叉点に出ます。その交叉点手前5mほどのところに、左へ進入できる一本の細い路地があります。路地に入って10mの所に、この地蔵堂があります。ここは放牛石仏が6体もあり、観察するときは注意が必要です。

          

 

(石仏) 第9体は、地蔵堂の外の左側の石仏です。隣の無番号第4体に比べれば、それほど傷んではいません。仏像は右手に施無畏印、左手に与願印の阿弥陀如来の立像です。しかし、阿弥陀如来の下品上生のようにも見えます。台石はありません。この石仏は、享保9年(1724)の最初の建立になります。

(測定) 蓮華座の底から測定した全体の大きさは、86cmです。蓮華座の高さは、16cmです。その上に、高さ50cmの仏像があります。光背の幅は42cmあり、蓮華座底辺の幅は34cmです。

(文字) 光背の上部に、「六阿弥陀」と彫られています。またその近くに右から左へ「佗 力」と彫られています。光背の右側に「願主 放牛」、左側に「九体目」 「三年忌」 「享保九辰二月」と彫られています。個人の供養塔と思われます。

(備考) 堂の中に4体、堂の外に2体あります。堂の中の一番左が無番号第3体、左から二番目が無番号第2体、中央の一番高くて台石に乗っているのが第79体です。その右に4体ほどいろんな地蔵がありますが、右側に並んだ地蔵では一番大きなものが第13体となります。堂の外に2体ありますが、右側の十一観音像が無番号第4体、左側の阿弥陀が第9体となります。