放牛石仏・第13体

(場所) 住所は、熊本市春日3丁目3です。北岡神社の裏手から陸橋を渡り、田崎に向けて左折します。そこから500mほど行きますと、セブンイレブンがあるY字形の交叉点に出ます。その交叉点手前5mほどのところに、左へ進入できる一本の細い路地があります。路地に入って10mの所に、この地蔵堂があります。ここは放牛石仏が6体もあり、観察するときは注意が必要です。

          

 

(石仏) 第13体は、地蔵堂の中の右側にある中では大きな地蔵です。光背の上部に「他力」と書かれているので目印になります。光背の右が縦長く欠けています。両手に宝珠を持っている、地蔵菩薩の立像です。光背の裏側の加工は、かなり雑な仕上げになっています。台石はありません。この石仏は、享保9年(1724)の建立です。

(測定) 蓮華座の底から測定した全体の大きさは、76cmです。蓮華座の高さは、15cmです。その上に、高さ42cmの仏像があります。光背の幅は31cmあり、蓮華座底辺の幅は29cmです。光背の横が欠けていますから、実際には34cmくらいはあったと思います。

(文字) 光背の上部に、「他力」と彫られています。光背の右側に「願主 放牛」、左側に「甲五月二十八日 十三年忌」と彫られています。

(備考) 堂の中に4体、堂の外に2体あります。堂の中の一番左が無番号第3体、左から二番目が無番号第2体、中央の一番高くて台石に乗っているのが第79体です。その右に4体ほどいろんな地蔵がありますが、右側に並んだ地蔵では一番大きなものが第13体となります。堂の外に2体ありますが、右側の十一観音像が無番号第4体、左側の阿弥陀が第9体となります。平成13年12月30日に訪問して、すべての石仏を撮影しました。