放牛石仏・第14体

(場所) 熊本市清水町室園です。浄行寺交叉点から国道3号線を北上し、ベスト電器北熊本店とミスタードーナツの建物の間にあります。平成11年に訪問したときは台風のために堂もなくなっていましたが、今回訪問したときは立派な地蔵堂が完成していました。平成13年10月6日、二度目の訪問です。

          

 

(石仏) 両手に宝珠を持っている地蔵立像です。光背は大きく割れてセメントで補修してあります。仏像のお腹の部分は10cmほどの幅で継ぎ足してあります。顔も無くなったのか、粘土のようなもので補修してあります。しかし、耳たぶも小さく、菩薩の顔ではありません。この石仏は、享保9年(1724)の建立です。

(測定) 蓮華座の底から測定した全体の大きさは、86cmです。光背上部は欠けています。蓮華座の高さは16cmあり、仏像の高さは50cmです。光背の幅は42cmあり、底辺は31cmです。

(文字) 光背上部に「南無阿弥陀仏」と彫ってあったということですが、読み取れません。光背左側に「体目」と「放牛」の文字は見えました。

(備考) この地蔵は大変傷みが激しく、元の形を残していません。それでも地域の方は修理等して、信仰の対象を一生懸命残されました。金属や木材は交換しやすいと思いますが、石はそれができません。野ざらしでしかも道端にあるため、倒れることは多いようです。