放牛石仏・第22体

(場所) 熊本市池田1丁目10。熊本少年鑑別所の北側に、池田八幡宮があります。八幡宮鳥居の左の堂内にあります。県道から行く場合、池田1丁目の往生院の前を過ぎて20m程先に手押し信号があります。そこから左折して往生院の墓地を左手に見ながら進めば、池田八幡宮に行くことができます。平成13年10月14日、二度目の訪問です。

          

 

(石仏) 両手に宝珠を持っていました。地蔵菩薩の立像です。この地蔵の保存状態は良かったです。なぜか高く見えますが、仏体と台石の間に別の蓮華座が逆さまに置かれているからでしょう。この石仏は、享保10年(1725)の建立です。

(測定) 蓮華座の底辺から光背上部までの全体の高さは、101cmあります。蓮華座の高さは15cmあり、仏像の高さは59cmです。光背の幅は40cmあり、蓮華座底辺の幅は34cmです。台石の横33cm・縦33cm・高さ40cmとなっています。

(文字) 保存状態が良く、文字もはっきりしています。光背の右側に、「熊本願主 放牛」とあります。左側に、「他力 二十二体目」と彫られています。台石には、道歌があります。

(備考) 仏体と台石の間に逆さまに置かれている蓮華座は、一体なんでしょうか。私の推測ですが、神仏分離令によって天満宮から移動された地蔵とともに、何かの手違いで残されていた蓮華座もここに置かれたのではないでしょうか。もちろんこの蓮華座に安置されていた仏像もあったとは思いますが。横手町と同じように、ここ池田町も放牛地蔵が多い場所です。この近くには、往生院の6体、100体等もあります。