放牛石仏・第26体

(場所) 熊本大学の前から東へ進んだ、熊本市黒髪町7丁目にあります。 県道熊本菊陽線(旧国道57号線)沿いに長薫寺があります。右手には明林堂書店もあり、バス停「つつじヶ丘」も地蔵堂の目の前にあります。この場所は、阿蘇に向かって竜田口駅の左手前になります。長薫寺の山門の左に、瓦葺きのお堂があります。その中に安置されています。

          

 

(石仏) 高さ95cmの両手で香炉を持っている、十一面観音菩薩の立像です。香炉も変わった形のもので、サラダを入れる皿のようにも見えます。この石仏は、享保10年(1725)の建立です。全体的に保存状態はいいのですが、顔はつぶれています。台石はあるのですが、床の下になっていてよくわかりません。中をのぞいたら、四角柱の台石が二つ重なっていました。

(測定) 蓮華座の底辺から測った全体の高さは、93cmでした。仏像の高さは55cmあり、蓮華座の部分は15cmです。光背の幅は39cmあり、蓮華座底辺の幅は34cmです。

(文字) 光背の右側に「願主放牛」、光背の左側に「他力二十六体目」と彫ってあります。光背の左側は一部壊れていますので、十の文字がはっきりしません。

(備考) 平成14年1月3日に二度目の訪問をしました。一回目の訪問は、平成11年10月11日です。大きめの地蔵堂の中の仏像は、前掛けをつける人もなくそのままでした。