放牛地蔵・第38体

(場所) 熊本市横手4丁目地蔵堂の左側です。新町から横手町に進み、戸坂入口バス停から右折して、肥後銀行横手支店の先にホワイト急便があります。この四つ角で左折して200mほど進むと、小さな堂が見えます。堂の横は池があり、大きなコイが泳いでいました。

          

 

(石仏) 両手に宝珠を持つ地蔵菩薩の立像です。首の部分から斜めに割れています。すこしいたんでいます。享保12年(1727)に建立されたもので、地蔵堂の外にあるため「ぬれ地蔵」と呼ばれていると、説明書きがありました。

(測定) 横24cm縦23cm高さ26cmの台石に立っています。台石をのぞく全体の高さは68cmで、仏像の高さ42cm、蓮華座の高さ10cmありました。光背の幅は31cmです。

(文字) 光背の上に「三十八体目」、右下に「放牛」と刻まれています。台石と仏体はセメントで固定されています。台石の正面に道歌が刻んでありますが、読みにくい状態でした。

(道歌) 三界の衆生をのせる放れ牛 地蔵参りの人をみちびく

(備考) 最近光背の割れ方で共通していることに気づきました。頭のすぐ上または首の部分で横に割れているものが多いようです。これは前に倒れたとき、顔が支点となってその上の光背が折れるのではないでしょうか。この仏像の場合は両手と宝珠が支点になり、弱い首が折れたと推測します。平成13年9月8日に訪問しました。