放牛石仏・第40体A

(場所) 菊池郡泗水町北田島天満宮前の三叉路にあります。熊本市清水町から西合志町に入り、上須屋のニコニコ堂から県道37号線をひたすら北上します。やがて泗水町北田島に着きますので、県道右側に注意してください。登り坂の右手に天満宮があり、そのそばに白い標木と地蔵が見えます。民家石垣の一角に、第40体Aが安置されています。

          

 

(石仏) 光背の角がかなりでこぼこになっている、地蔵菩薩です。両手に宝珠を持っている、やや大きめの地蔵立像です。傷みがはげしく、顔はつぶれています。何度も前方に倒れたのかもしれません。この石仏は、享保13年(1728)に建立されたもので、この年最初の製作です。

(測定) 蓮華座の底から測定した全体の高さは、109cmです。蓮華座の高さは13cmです。仏像の高さは60cmです。光背の幅は39cm、底辺は32cmとなっています。台石は横47cm・縦46cm・高さ19cmです。

(文字) 光背の上部に「これより」とあり、「みぎ わいふ」 「ひだり きの」と三行に分けて刻んであります。光背の右に「他力四拾体目」 「享保十三戌申暦」、左に「熊本 願主 放牛」 「二月吉日」となっています。

(備考) 県道37号線の距離は長く歴史も古い旧道のため、鶴羽田から長谷原までに9体の放牛地蔵があります。現在の熊本市からみれば、菊池方面への建立が多いようです。この第40体Aの南には第50体(泗水町南田島)があり、北には第51体(七城町加恵)があります。平成13年11月25日、ひたすらバイクで走り続けました。