放牛石仏・第40体B

(場所) 住所は、熊本市河内町大多尾にあります。芳野小学校の近くに、県道が交わる大きな交叉点があります。ここには理容店やガソリンスタンドもあり、案内板も設置してあります。ここから、理容店の左がわ、県道332号線(小天・下硯川線)に入ります。距離にして1.7kmのところに、大多尾があります。県道とはいうものの、広い道路ではなく山道といった感じです。大多尾に行きますと、まず日吉神社が現れます。そこに駐車場がありますので、車を置いて徒歩でいきます。鳥居の前に小さな橋があり、左手に大多尾公民館があります。その右側に路地がありますので、道に沿って200mほど登ります。途中には墓地があり、やがて薬師堂が左上に見えてきます。その薬師堂の右に、この第40体Bの地蔵があります。

          

 

(石仏) 光背の左上がはく離しています。しかし、頑丈な堂に守られ、保存状態はいいです。両手に宝珠を持っている、やや大きめの地蔵菩薩の立像です。大きな文字で読みやすく、はっきり放牛石仏と確認できます。この石仏は、享保13年(1728)に建立されたもので、この年二番目の製作です。

(測定) 蓮華座の底から測定した全体の高さは、90cmです。蓮華座の高さは15cmです。仏像の高さは49cmです。光背の幅は36cm、底辺は29cmとなっています。台石は横33cm・縦33cm・高さ38cmです。

(文字) 光背の右に「四十体目」、左に「他力 願主 放牛」となっています。台石には、道歌があります。

(道歌) 神ほとけ おがまぬ先に 親おがめ かみやほとけも うれしかるらん

(備考) 場所の解説が長くなりましたが、私自身が道に迷ったためです。平成14年1月6日、ずいぶん走り回りました。本妙寺の電停から峠の茶屋まで5.8km、峠の茶屋から芳野小学校の交叉点まで3.2km、芳野小学校の交叉点から大多尾まで1.7kmの道のりです。