放牛石仏・第51体

(場所) 菊池郡七城町加恵です。県道37号線沿いの民家のブロック塀にあります。泗水町から北に進み七城町に入ると、加恵の入口を示す小さな標識がありますが、村の中に入っては見つかりません。写真撮影のときは、車に十分気をつけてください。道が狭くなっている場所で、しかも交通量も多いのです。

          

 

(石仏) この石仏は、享保13年(1728)に建立されたものです。横からながめればわかりますが、頭の上で光背が折れたのを補修してあります。両手で宝珠を持っている、地蔵菩薩の立像です。長い年月のために苔むしています。せめて屋根があればと思いますが、この場所では無理でしょう。この地蔵もまた前方へ倒れたのでしょうか、光背は折れ、顔と宝珠もつぶれています。

(測定) 蓮華座の底辺から測定した全体の高さは、90cmあります。蓮華座の高さは18cmあり、その上に高さ50cmの仏像があります。光背の幅は34cmあり、蓮華座底辺の幅は同じく34cmでした。台石はありません。

(文字) 光背の上には道歌が刻まれていますが、一部文字が判読できません。光背の右に「五拾一」 「享保十三戌申九月二十九日」、左に「他力 放牛」と書かれています。

(備考) 毎日ここを行き交う人は、この地蔵が放牛上人が建立したことを知っているのでしょうか。狭い道のために、車に接触して倒れはしないかと心配しています。平成13年11月25日に、ここも二度目の訪問です。