放牛石仏・第56体

(場所) 熊本市迎町1丁目1の県営本山団地の裏です。白川の左岸にあり、土手からすこし下ります。この地蔵堂の右手は骨董屋です。元は長六橋近くにあったものです。

          

 

(石仏) 両手で宝珠を持っている地蔵立像です。宝珠は球でなく、ちゃんと先がとがっていて、モモの形をしています。保存状態もいいようです。光背に道歌が彫ってあります。この石仏は、享保14年(1729)に建立されたものです。放牛上人は享保14年に18体の石仏を建立しています。

(測定) 蓮華座の下からの全体の高さは、111cmあります。蓮華座の高さは17cmあり、仏像の高さは67cmあります。光背の幅は40cmで、その底辺は38cmです。台石はありません。

(文字) 文字は読みやすいように、朱で着色してあります。光背の上部に「妙法念佛」、右側に「五十六体」、左側に「他力放牛」と彫られています。光背を利用して道歌が彫ってあります。

(道歌) 雨あられゆきや氷とへたつれと とくれはおなし谷川の水

(備考) 近くには3体と27体をまつる堂が川沿いにあります。ここから川沿いに200mほど下れば、地蔵堂に行けます。長六橋と泰平橋の間の堤防脇の公園です。私がここを訪問したのは、平成13年9月22日です。