放牛石仏・第62体

(場所) ここは川尻です。NECの前を行くと大きな歩道橋があります。この階段を下りた内野病院の角です。車で行く場合は、市道から川尻神宮鳥居に向けて曲がります。現在は車が通りませんので、静かな場所です。平成11年9月5日と平成13年9月8日に訪問しました。二年ぶりです。

          

 

(石仏) 両手に宝珠を持っている地蔵立像です。光背が割れているのが気になりますが、文字の部分は残っています。この石仏は、享保14年(1729)に建立されたものです。

(測定) 光背が大きく右と左に割れて、全高100cmになっています。仏像の高さは66cm、蓮華座の高さは21cm、光背の幅は42cmとなっています。蓮華座の底辺は36cmで、台石の幅は少し広く41cmでした。台石の縦は39cm、高さは29cmありました。

(文字) 光背の右に「六十二体」、左に「他力放牛」と刻まれています。台石にも文字があり、右から、「享保十四年」、「講中」、「八月吉日」、「他力放牛」と読めます。

(備考) ここ川尻の町並みは、江戸時代に大変栄えた町です。河川を中心とする輸送が発展し、奉行所も置かれていたのですが、放牛石仏は二体しかないのが残念です。放牛石仏は南よりも北の方角に多いようです。