放牛石仏・第73体

(場所) 住所は、熊本市横手3丁目17です。西山中学校の前を西へ進みますと、戸坂入口の交叉点にきます。右角にはイエローパレット(本)と肥後銀行の建物があります。その交叉点から左折して、炉端・よこて村の前を通り、花岡山に向かって300mほど進みます。この道はT字形になっていますので、さらに左折します。そして100mほど行けば、右側民家の駐車場の奥に、白木の標木「放牛の石仏」が見えます。

          

 

(石仏) ご覧の通り、光背の上が欠けています。すこし小さ目の、阿弥陀如来の座像です。上品上生の弥陀定印を結んでいます。台石はありませんが、蓮華座の造りがはっきりしています。この石仏は、享保15年(1730)に建立されたものです。

(測定) 蓮華座の底辺から測定した全体の高さは、65cmです。蓮華座は11cmの高さです。光背の幅は37cmあり、蓮華座の底辺幅は32cmです。仏像の高さは、座像ですから42cmと小さめです。台石はありません。

(文字) 光背の右側に「七十三体」 「他力放牛」とあり、左側に「享保十五 天二月」と刻まれています。また、蓮華座の正面に大きく、「放牛」と彫られています。光背に歌があるそうですが、読めません。

(備考) ここは花岡山の南斜面にあたり、地下水が湧き出る場所です。古い井戸ポンプがそのまま残されており、昔の雰囲気を残しています。その近くの崖をすこしくり抜いたところに、石仏は安置されています。平成13年12月24日、二度目の訪問です。