放牛石仏・第74体

(場所) 住所は、鹿本郡植木町内村。国道3号線を植木町の中心街から北上すると、やがて菊水町へ行ける県道3号線との交叉点に来ます。Y字交叉点から左(菊水方面)へ進み、2.7km位で登り坂になります。登りつめたところに内村バス停があります。その50mほど手前に右側の竹やぶへ降りる道路があります。この坂を下ったところです。周囲は竹林のため昼なお暗く、目の前は清水が涌き出ています。

          

 

(石仏) 石仏は坐像になっていますが、光背に対して大きな造りです。このページの地蔵は壊れているのが多いのですが、これは保存の状態もいいです。阿弥陀如来の座像です。手は阿弥陀如来の印相をしています。この石仏は、享保15年(1730)に建立されたものです。

(測定) 蓮華座の底辺から測定した全体の高さは、74cmです。蓮華座は土の中に埋まっていましたが、11cmの高さです。光背の幅は39cmあり、蓮華座の底辺幅は37cmです。仏像の高さは、座像ですから45cmと小さめです。台石はありません。

(文字) 光背の右側に「他力放牛」 「七拾四体」とあり、左側に「享保十五戊三月」と刻まれています。また、光背の上部に道歌が刻まれています。

(道歌) 三界の 衆生をのせる はなれうし ほとけまいりの 人をみちびく

(備考) ここは73体と同じように、安置されている環境が似ています。地下水が湧き出る場所であり、昔の雰囲気を残していて、しかも崖をくり抜いています。平成14年1月4日、二度目の訪問です。出勤する途中立ち寄りましたが、早朝だったために写真撮影がうまくいきませんでした。