放牛石仏・第76体

(場所) 住所は、玉名郡長洲町上沖洲になります。国道501号線を岱明町から長洲町に入ります。交叉点にカメラ店と学習塾がある所から左折して、上沖洲に入ります。この道は600mほど直進すると、名石神社の鳥居前に出ます。そこで神社の鳥居から左折して、さらに300mほど直進したところにお堂があります。

          

 

(石仏) 両手に宝珠を持った、地蔵菩薩の立像です。残念なことに仏体の上で光背が折れ、なくなっています。保存はよくありません。石仏全体が、すりへったような印象を受けます。顔の目鼻はありません。この石仏は、享保15年(1730)に建立されたものです。

(測定) 蓮華座の底から測定した全体の大きさは、71cmです。蓮華座の高さは、11cmです。その上に、高さ51cmの仏像があります。光背の幅は34cmあり、蓮華座底辺の幅は29cmです。台石はありますが、床下になっていて見ることもできません。

(文字) 光背の右側に「六体」となっていますが、折れた光背に(七十)の文字がありました。また「享保十五 四月十二日」と彫ってあります。光背の左側に「熊本 他力 願主放牛」と彫られています。仏体はすりへっていますが、文字は大きくはっきりしています。文字は、以前黒く塗られたようです。

(備考) ここへ来るときの目印は、名石神社です。初めての方もわかりやすい場所ですが、鳥居で左折してからはやや道が狭くなります。お堂の前は右カーブになっていて、やがて有明海を臨むことができます。平成12年9月11日に一度訪問しましたが、再び平成14年1月13日にやってきました。