放牛石仏・第84体

(場所) 住所は、熊本市河内町野出です。。県道沿いに野出に来ますと、交叉点に三菱石油のガソリンスタンドがあります。ここには観光案内の大きな看板も建てられています。このお店の左側に一本上に登る道があります。この細い道を蛇行しながら、目的地の春日神社へ行くことになります。運転に自信がない方は、それほど遠い場所ではありませんから、徒歩で行ってください。春日神社の左側に駐車場があり、そこに放牛石仏があります。この付近の道は狭く、しかも坂道です。

          

 

(石仏) 両手に宝珠を持っている、地蔵菩薩の立像です。光背の上が一部欠けて、はく離しています。文字は朱で塗られています。なぜかお地蔵さまの頭がへこんでいます。台石と仏体は、セメントで固めてあります。倒れるのを防ぐためでしょう。この石仏は、享保16年(1731)に建立されたものです。享保16年には放牛上人は16体の仏像を建立しましたが、これは最初の石仏となります。

(測定) 蓮華座の底辺からの全体の高さは、83cmです。蓮華座は13cmあり、その上の仏像は49cmです。光背の幅は34cmあり、蓮華座の底辺幅は28cmです。台石の長さは、横32cm・縦30cm・高さ32cmです。

(文字) 光背の右側に「八十四体」 「他力願主放牛」と彫られています。左側に「享保十六辛亥正月」とあります。台石の正面には、大きな文字で 「永村中」 「他力放牛」と刻まれています。

(備考) 平成13年も終わりの12月31日に、二度目の訪問です。ガソリンスタンドから登るとき、どうぞ対向車が来ませんようにと祈りつつ、狭い坂道をすすみました。この石仏は、昭和58年12月に放牛石仏として発見されました。