放牛石仏・第91体

(場所) この石仏は、熊本市池上町2045にあります。熊本駅から西に向かって進み、高橋町の最初の橋(坪井川と井芹川合流点)を渡ったら、すぐに右折します。左手には神社があり、井芹川に沿って200mほど細い道を上流に進みます。そこでY字形交叉点に出ますので、その道を左へ降りて500mほど村の中を直進します。松岡さん宅のブロック塀の角にあります。

          

 

(石仏) 地蔵でなく、阿弥陀如来の座像です。胸の部分で二つに大きく割れています。両手で上品上生の阿弥陀印を結んでいます。この石仏は、享保16年(1731)に建立されたものです。

(測定) 台石をのぞいた全体の高さは、67cmありました。仏像の高さは39cm、蓮華座は11cmの高さです。光背の幅は33cmあります。台石は、横27cm・縦25cm・高さ36cmの長さです。

(文字) 過去に出版された図書には光背の文字が記されていますが、傷みが激しくほとんど読み取れません。台石正面には「村 講中」「放牛」「願主」の文字が見えます。

(備考) 近所の方のお話では、昭和8年の井芹川改修のときリヤカーで移動したということです。元は池上村本村にあったということですが、横にあった大きな六地蔵は移動できなかったと話されました。ここを訪問したのは、平成13年9月15日です。撮影したり測定していたら、近所の方が集まってきて楽しかったです。