放牛石仏・第94体

(場所) 熊本市貢町小塚です。第96体のある熊本市徳王町秋鯰の交叉点(貢町交叉点)からフードパルへ向けて左折します。やがて右折すればフードパルへ行く交叉点に着きますが、そのまま曲がらずに400mほど直進します。やがて「小塚入口」の標識があります。そこで左折して、1kmほど山道を登っていきます。途中は杉林と竹林です。村の入口といったところです。

          

 

(石仏) 小さな宝珠を両手で持っている、地蔵菩薩の立像です。この地蔵も倒れたことがあるのでしょう、鼻と口がつぶれています。しかも宝珠も欠けています。光背は頭の上で斜めに割れていますが、接着剤で接いであります。この石仏は、享保16年(1731)に建立されたものです。

(測定) 蓮華座の底辺から測定した全体の高さは、80cmです。蓮華座は14cmあり、仏像の高さは46cmです。光背の幅は31cmあり、蓮華座の底辺幅は27cmでした。台石の長さは、横27cm・縦27cm・高さ35cmです。

(文字) 光背の上部に、道歌があります。光背の右上に「九十四体」とあり、左下には「他力放牛」と刻まれています。台石には中央に「講中」、右側に「享保十六辛亥天」、左に「願主 放牛」と彫られています。

(道歌) 植えてみよ 花の育たぬ里もなし

(備考) 平成13年11月25日に、二度目の訪問をしました。途中の竹林がなんともいえない雰囲気があります。よく手入れが行き届き、時代劇の撮影でもできそうな場所です。二回目といっても二年ぶりでしたから、やはり道に迷いました。