放牛石仏・第103体

(場所) 熊本県上益城郡嘉島町鯰1187になります。加勢川にかかる中の瀬橋を渡り、国道を南下しますと鯰に入ります。国道の左手に「廻る寿司」がありますから、その店の手前で左折してすぐに右折します。200mほど進んだところで左折して、さらに直進すると光恩寺があります。その前の小さな川沿いに古びた堂があります。

          

 

(石仏) 光背には大きな文字で、たくさん書いてあります。両手に宝珠を持っている、地蔵菩薩の立像です。光背上部がわずかに欠けていますが、保存はいいようです。やや右に傾いています。この石仏は、享保17年(1732)の建立です。

(測定) 蓮華座の底辺から測定した全体の高さは、78cmです。それほど大きいものではありません。蓮華座の高さは12cmあり、その上の仏像の高さは45cmあります。光背の幅は32cmあり、蓮華座の底辺幅は27cmです。台石の長さは、横27cm・縦25cm・高さ35cmあり、縦長の石です。

(文字) 光背上部に、大きく「処繁昌」と刻まれています。光背右側には「百三体」 「願主 放牛」、左側には「五穀成熟」 「壬子四月」と彫られています。台石正面に道歌が彫られているようですが、読めません。ただし、右側面に「村中」と彫られています。

(備考) 田迎小学校正門前の第1体、そして中の瀬橋バス停近くの第93体を訪問したあとにここへ来ればよいでしょう。また緑川沿いに西へ進めば、木原不動尊石段横の第64体を見ることもできます。この写真は、平成13年9月13日に撮影したものです。