放牛石仏・第106体

(場所) 住所は、熊本市津浦町29になります。津浦公民館から入った四つ角の崖の上になります。ここは初めて訪れる人にとっては、分かりにくい場所です。清水町打越からも、またはNTT研修センターの手前から下りる方法もありますが、目印はゴルフ練習場です。練習場の高いネットの南側になります。津浦公民館も二つありますので、注意してください。竜南中学校の近くから熊本中央自動車学校のそばを通り、坪井川にかかる打越橋を渡り、直進(北へ)すれば捜しやすいでしょう。四つ角の崖の上に新しいお堂があります。その堂の前にあります。

          

 

(石仏) 石仏が二つありますが、右側の大きな方が放牛石仏になります。両手に宝珠を持っている、地蔵菩薩の立像です。光背の上が少しだけ欠けています。保存はよく、文字も大きくはっきりしています。鼻の周囲がつぶれています。この石仏は、享保17年(1732)に建立されたものです。

(測定) 蓮華座の底辺から測定した全体の高さは、81cmです。それほど大きいものではありません。蓮華座の高さは13cmあり、その上の仏像の高さは46cmあります。光背の幅は31cmあり、蓮華座の底辺幅は27cmです。台石の長さは、横27cm・縦28cm・高さ43cmあり、縦長の石になっています。

(文字) 光背の上部の右側に「處繁昌」、左側に「五穀成熟」と彫られています。光背の左側には「百六体」 「願主放牛」と彫られています。台石には三行にわたって文字があり、右に「享保十七壬子九月」、中央に「他力講中」、左に「願主放牛」となっています。

(備考) この周辺は坂道が多く、見通しも悪い場所です。番地を頼りに捜しましたが、結局近くにいた方に道をたずね、案内していただきました。平成14年1月3日、二度目の訪問です。