放牛石仏・無番号第8体

(場所) 鹿本郡菊鹿町下内田長谷原(はせばる)にあります。とはいっても、最初に訪れる方にとっては捜しにくい場所です。まずは菊鹿町の下内田の中心街へ行きます。下内田は、「あんずの丘」の北東部になります。下内田に行きますと、大きな交叉点に看板が一つあります。それは「特別養護老人ホーム 矢筈荘」の、割と大きな看板です。その場所から矢印に沿って、坂を登ってください。山の中に入る道で、途中には民家はありませんが、牛舎が三箇所ほどあります。看板から2kmほどでしょうか、道の右側土手の上にこの地蔵があります。

          

 

(石仏) 地域の方はこの地蔵のことを、「駄護地蔵」と呼んでいます。両手で大きな宝珠を持っている、地蔵菩薩の座像です。風雨にさらされていますが、どっしりとした感じでまるで関取のような感じがします。この石仏が、最も北に位置しているようです。放牛上人も、ここに来たことがあるのでしょう。

(測定) 蓮華座の底辺から測定した全体の高さは、62cmです。蓮華座の高さは11cmあり、その上に高さ40cmの地蔵が座っています。光背の幅は38cmあり、蓮華座の底辺の幅は35cmです。台石は横30cm・縦26cm・高さ40cmあります。蓮華座が台石からはみ出しています。

(文字) 光背の左側に、「陀力」と刻まれています。また右側には、「南無阿弥陀仏」と刻まれていますが、長い年月のせいでしょうか、読み取りにくくなっています。

(備考) ここには二度訪れましたが、道をさがすことが困難でした。あんずの丘の周辺をぐるぐるまわり、やっとの思いでたどり着きました。1回目は平成13年7月31日、2回目は平成13年12月1日に訪れました。夏と冬では、周囲の様子も変化しています。無番号石仏も8体で終わりになります。